2023-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『アルマゲドン・タイム』ネタバレ

最近に観た映画の中でいちばん心に残った映画というと、この『アルマゲドン・タイム』だろうと思う。 「アルマゲドン・タイム」という「?」なタイトルはザ・クラッシュの曲名からとっているそうだ。舞台は80年代のアメリカで、ジェームズ・グレイ監督の実体…

『共に生きる 書家金澤翔子』

書家として生きているダウン症の女性のドキュメンタリー。金澤翔子のお母さんである金澤泰子は翔子が5歳の頃からひたすら文字を書かせたそうだ。 泰子自身もともと書道に関わっていたに違いないけれど、書道教室も自宅でできるってことで、翔子が生まれた後…

『ウーマン・トーキング』『最後の決闘裁判』『山女』の連想

フランシス・マクドーマンドがプロデュースした『ウーマン・トーキング』。サラ・ポーリ監督。制作総指揮はブラッド・ピット率いるPLAN B。 これは、ボリビアの「メノナイト(メノー派)」と呼ばれるキリスト教徒のコミュニティで、2005年から2009年にかけて…

デイヴィッド・ホックニー展 東京現代美術館

私はホックニーのフォトコラージュを見るまで、ピカソのキュビズムを理解できなかった。ホックニーのフォトコラージュを見て始めてキュビズムが理解できた。 1枚の絵に多数の視点を持ち込むと言葉で分かっていても、それが写真で実現されているのを見るのは…

『君たちはどう生きるか』

金曜日のレイトショーが満席だったので、土曜日の朝になった。 宮崎駿の新作を見逃す映画ファンも少なかろう。 テーマ、モチーフ、キャスト、キーヴィジュアルに至るまで、事前にアナウンスしない戦略の意味はよくわかった。 つまり、これは宮崎駿の新作なの…

静岡県の名物は味噌の香りと冤罪警察

袴田事件だけじゃなくて、二股事件、島田事件、など、当時の静岡県警は冤罪事件量産警察として有名。それを声高に宣伝したいのかと思われる。せっかく冤罪で有名なんだから、地に落ちた信頼をさらに踏みつけにしたいって気持ちが働くのかな。www.youtube.com…

さまざまなその後

ホン・サンスの『小説家の映画』にでてきたあの女の子、ポスタービジュアルの真ん中にいる子、あれは、偶然ではなく、ホン・サンスの演出だそうだ。シネマ・サロンのYouTubeを見てたら、パンフレットの監督インタビューがあって、撮影前日に思いついたんだっ…

山下達郎とジャニー喜多川

山下達郎がジャニー喜多川の性犯罪について何も知らなかったっていうのは全然不自然じゃないと思う。 というのは、このブログにも書いているけど、当時、私は週刊文春を購読していた。しかし、それは小林信彦さんのコラムを読むためで、他の記事に何の興味も…

『探偵マリコの生涯で一番悲惨な日』

伊藤沙莉が主演を務める探偵もの。タイトルを聞いただけで、永瀬正敏が探偵濱マイクを演じた『我が人生最悪の時』を思い出させる(それがまた『我が生涯最良の年』って映画のパロディだが)。探偵濱マイクはのちにTVシリーズにもなった。あの当時の永瀬正敏…

『リバー、流れないでよ』『ドロステのはてで僕ら』ネタバレ

ヨーロッパ企画の映画は『曲がれ!スプーン』とか『サマータイムマシン・ブルース』とか観てた気がしたけど、あれはヨーロッパ企画の舞台を映画化したもので、正確にはヨーロッパ企画の映画じゃなかった。『12人の優しい日本人』が三谷幸喜の映画でないのと…

甲斐庄楠音の全貌

東京ステーションギャラリーで、「甲斐庄楠音の全貌」展が始まっている。 甲斐庄楠音は、速水御舟なんかと同時代の日本画家のうち、たぶんもっとも魅力的な作品のいくつかを残した画家なんだけど、土田麦僊という、今ではあまり知られていない(というか、甲…

『小説家の映画』ネタバレ

小説家の映画』ネタバレ 上のポストカードは何とか特典でもらったヤツだけど、ポスターに使われてるシーンが本編に出てきたときは笑った。mimosafilms.com 窓の外のあの子が、演出なのか、通りがかりなのかだけど、どう思います?。 通りがかりだと思います…