2010-01-01から1年間の記事一覧

世界で最後に滅ぶ社会主義国

野口悠紀雄のこの記事を読むと、日本の経済はあと9年しか持たないらしい。 ↓ 日本国債のDoomsday(終焉の日)はいつ到来するか? 540兆円÷60兆円=9 実にわかりやすい。 (じゃあ、みんな、これからの9年間、よろしくね。盛り上がっていこうね。) ・…

「キックアス」

今年度のアメリカ映画で最高傑作という呼び声も高い「キックアス」を見てきた。 この前の「魔法使いの弟子」もそうだったけど、ニコラス・ケイジがよい。ツボを心得ているというのか、わきまえているというのか、「わかってらっしゃる」キレのいい芝居。 細…

国母和宏と小沢一郎

昨日、たまたまふれたふたりの消息が耳に入った。 まあ、小沢一郎の方は、毎日のように報道されているのだから当たり前。ネットの動画サイトで、例の尖閣の件で、中国人船長を釈放したのは、菅政権だと、爆弾発言だとすれば、かなり火薬がしめった感のある発…

菅直人と軍手の話

なんかの雑誌で、どこかのお作法の先生が、市川海老蔵の謝り方を褒めていた。 誰かに殴られて謝罪会見、というのも相当シュールだと思ったけれど、その謝り方を評論する先生がいる、という突き抜け方を見せつけられちゃうと、この国で「正義の話」なんてする…

「正義」の話

BRUTUSの年末年始合併号で、いとうせいこうと萱野稔人が、マイケル・サンデルの『これからの「正義」の話をしよう』について対談している。 ハーバード白熱教室をテレビで見たときは、なんでハーバードで、こんな中学のホームルームみたいなことをして…

『愛おしい骨』

愛おしい骨 (創元推理文庫)作者: キャロル・オコンネル,務台夏子出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2010/09/11メディア: ペーパーバック購入: 4人 クリック: 57回この商品を含むブログ (67件) を見る これは、ずっと前に読み終えていたのだけれど、つい、…

旅猿

岡村隆史の復帰後初仕事、「東野・岡村の旅猿」というのを見てた。 どっか房総半島の方の旅館で、「24」シーズン1を全部見るっつうそういう企画。 この旅番組が面白いのは、一般人のフツーの旅の感覚に近いところだと思う。東野幸治が、旅館のテレビでジ…

スゴンザック銅版画集

関東平野の冬の空が、今日の空のようによく晴れていることの意味を、ちゃんと理解できている人はそんなにいないだろう。 北陸の鎖された冬を、何年か経験すると、春の訪れがいかに劇的なことかわかる。 冬が去って、春がやってきた朝は、まちがいようがない…

この冬によさげな映画

「キック・アス」 http://www.kick-ass.jp/index.html 「酔いがさめたら、うちへ帰ろう」 http://www.yoisame.jp/ 「デュー・デート」 http://wwws.warnerbros.co.jp/duedate/index.html#/home 「シネマ落語」 http://www.shochiku.co.jp/movie/cinemarakugo…

小谷元彦

六本木ヒルズの森美術館で、「幽体の知覚」と題し、小谷元彦の展覧会が開かれている。 小谷元彦は、例の「ネオテニー・ジャパン」に名を連ねていたひとり。 多くは造形作品で、その多彩さには圧倒される。 <ニューボーン>、<ファントムリム>、<ホロウ>…

モネとジヴェルニーの画家たち

出たばかりの根津美術館をふりあおぐと、六本木ヒルズが見えている。 あそこに行こうと思っている訳なのだし、見えているのだから歩いて行こうかとちらっと思ったのだけれど、そんな大冒険にくりだすには、私は少し年を取りすぎている。 おとなしく地下鉄で…

歳暮の茶 

土曜日にひきつづき日曜日もよい天気だった。ということを、実は、水曜日に書いている。年の瀬はあわただしく、あっという間に時が過ぎていく。 日曜日は展覧会をみっつ。 まず、根津美術館で「絵のなかに生きる 中・近世の風俗表現」 <聖徳太子絵伝>、 <…

松岡美術館、目黒自然教育園

目黒駅前に出ると、たくさんの銀杏の葉と、若干のごみくず(コンビニの袋とか)が、小さな輪を描いて舞っていた。 地元の人は気がついていないだろうけれど、東京には落ち葉が多い。たとえば、若いころ暮らした京都は、もちろん東京に比べて、緑の豊かさで負…

『昔日の客』

昔日の客作者: 関口良雄出版社/メーカー: 夏葉社発売日: 2010/10メディア: 単行本購入: 10人 クリック: 143回この商品を含むブログ (54件) を見る 関口良雄という古本屋さんが、生涯に一冊だけ書いた随筆集。FUKKANドットコムのメルマガで、なぜか心に…

グローバリズムと国際ルール

昔、前田日明が、「強さとは何か?」と尋ねられて、「ルールだ」と即答したと記憶している。詳細は不確かだけれど、大意は違っていないと思う。強く印象に残っている。たしか、中島らもの本で読んだはずだ。 あなたが前田日明を倒せるか?実は、それはさほど…

茶陶の道

このところ残業続きで、きのうは極力避けている休日出勤を、半日だけだけれどしてしまい、なんだか今日は昼過ぎまでうだっとしてしまった。 それでも、どこにも出かけないと来週がのりきれそうにないので、出光美術館に茶道具を見に出かけた。 国宝の油滴天…

『江戸百夢』

江戸百夢 近世図像学の楽しみ (ちくま文庫)作者: 田中優子出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2010/05/10メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 13回この商品を含むブログ (7件) を見る春画のからくり (ちくま文庫)作者: 田中優子出版社/メーカー: 筑摩書房発売…

石破茂、坪内祐三×福田和也、辻広雅文

今朝、田勢康弘の番組に石破茂が出ていた。 田勢が、 「官邸周辺を取材していると、菅直人首相のところに資料を持っていくと、『どうしてこんなものを俺に読ませるんだ?!』と怒鳴られるので、結局、資料が仙石さんのところに集まっちゃうって言うんですね…

「乱暴と待機」

テアトル新宿で「乱暴と待機」。 この原作の小説はすごくおもしろかった。だからといって、映画もおもしろいとは限らないのが世の常なので、見にいくか迷ったのだけれど、小池栄子があずさ役なので、これはたぶん面白いんじゃないかっていう、期待は裏切られ…

「クロッシング」

シネセゾン渋谷で「クロッシング」。 アメリカ映画は、ハリウッドからNYへ首都を移しつつあると、イーサン・ホークの顔を見ていると、何となくそんな風に思う。 脚本は、失業中の元・映画科学生が、賞金目当てに書き上げた処女作だそうだ。 西海岸の波打ち…

不慮の事故

今月はたてつづけて困ったことが起こった。 ひとつは、誕生日を迎えたことかもしれないが、それはいいとして、もうひとつは、長らくホームページをおいていたインォシークから、「これから有料にするから、金の払えないやつは出て行け」という通達があり、ど…

大山寺の紅葉

去年にひきつづき、大山へ紅葉狩り。 今年は、スニーカーで山頂に到達する愚はくりかえさない。阿夫利神社のさきに紅葉がないことはもうわかったしね。 かわりにケーブルカーを途中下車して、大山寺を訪ねたが、ここの紅葉がみごとだった。 紅葉のドームとか…

「固有の領土」という言葉あそび

‘マスコミがいうところの’という限定付きだけれど、最近の、いわゆる「世論」というやつを聞いていると、中国はキライ、韓国もキライ、ロシアもキライ、「みんなキライっ!」と、ベッドに突っ伏して泣き出しかねない状況に聞こえる。 しかしながら、私の知る…

その名は蔦屋重三郎

火曜日に見逃した、サントリー美術館の「歌麿・写楽の仕掛け人 その名は蔦屋重三郎」。 この鑑賞には、先日読んだばかりの、田中優子の『江戸の想像力』が、ずいぶん援けになった。 特に、第二章の「蔦重を生んだ<吉原> ― 江戸文化の発信地」では、狂歌連…

加藤泉

快晴と言っていた天気予報がはずれ、一気にテンションが下がって、二度寝してしまったのは確かだけれど、驚いたのは、関東の人たちの、行列に対する耐性の強さ。紅葉狩りの登山電車に乗るのに、1時間も行列する。 箱根湯本まで行って、帰っても仕方ないから…

幕末・明治の超絶技巧

泉屋博古館分館というのが、地下鉄六本木一丁目の駅を降りて、スペイン坂をあがったところにある(初めて行ったけど)。 本館はどこにあるのかと思ったら、京都の白川丸太町を東に入ったところだそうだ。京都のほうが本館なのがちょっとうれしかったりする。…

円山応挙 空間の創造 後期

三井記念美術館で開かれている、円山応挙展の展示替え。 <雪梅図>は、また草堂寺の奥深くに帰り、かわりに金剛寺から、<波濤図>が来ている。 大画面にうねりさかまく波の曲線がすばらしい。 両端に三羽の鶴を配するが、襖十二面からなる画面の、中央ほと…

ちょっと休日

漁船衝突の映像流出

日本の官僚は優秀だなどという人がいるが、何を根拠に言っているのか?全く理解できない。 今回の尖閣海域の映像流出についても、中国人船長を釈放してしまったあとに、あんな情報をリークしても、何の意味もない。 逆に言えば、中国人船長を釈放しなければ…

南宋の青磁

根津美術館の地図を見ていて、大田記念美術館から歩いてすぐだと気がついた。 改装前、何度か訪ねたときは、あの美術館が、原宿と地続きとは想像さえしなかった。 秋晴れの空の下、表参道をとろとろくだっていくのもここちよい。 南宋の青磁は「宙(そら)を…