2017-10-01から1ヶ月間の記事一覧

社会の脱構築と知の断絶

タイトルは半分ギャグ。 週刊文春の福岡伸一のコラムでユヴァル・ノア・ハラリの『サピエンス全史』てふ話題の本を取り上げていた。読んでいて面白く、ベストセラーになるのはよくわかるが、「どうしてもある種の既視感がある」と書いている。吉本隆明の『共…

歯医者は選ばなきゃならないって話

一年位前か、キャラメルを噛んでいたら歯のかぶせ物がとれたので、いよいよ歯医者に行かなければなるまいと思ったが、なんせ、残業になるかどうかがその日の午後になるまでわからない状況なので、歯医者の予約がとりにくい。そこで一計を案じて自宅にちかい…

「バリー・シール」、「アトミック・ブロンド」

「バリー・シール」、「アトミック・ブロンド」。 「バリー・シール」は、週刊現代で井筒和幸もレビューに書いていたが「アメリカをはめた男」どころではなく、「アメリカに踊らされた男」ってのが正しい。マシュー・マコノヒーの「ゴールド」も似たような展…

期日前投票にいきました

市役所に期日前投票にでかけた。台風が近づいている予報のせいか、普通の投票所以上の混雑。台風が来なければもっと投票率も上がったのだろうと思う。 このブログは現時点では、だいたい二週間遅れぐらいで書いている感じになっているので、もう選挙の結果は…

狩野元信 天下を治めた絵師

サントリー美術館が六本木開館10周年記念展として「天下を治めた絵師 狩野元信」をやってる。もう2回足を運んだけれど、けっこう細かく展示替えがあるので、もう一度は行こうと思っている。とはいえ、会期が11月5日までなので行けるかどうか微妙だが。…

単色のリズム 韓国の抽象

初台の東京オペラシティアートギャラリーで「単色のリズム 韓国の抽象」っていう展覧会を、これは、目黒区美術館の「日本パステル画事始」と同じ日に観た。どちらの展覧会でも同じおじさんに出くわして「趣味のいいひともいるもんだ」と、遠回りな自画自賛を…

矢崎千代二

目黒区美術館は開館30周年記念だそう。桜並木で有名になった目黒川のすぐわきにある、比較的小さい美術館だけれど、面白い企画が多い。高島野十郎展もよかったし、特に、2009年の「‘文化’資源としての炭鉱」展は記憶に残る。あの後、山本作兵衛の絵がユネス…

「ユリゴコロ」

「ユリゴコロ」の原作者、沼田まほかるは「イヤミス(読んだ後イヤーな気分になるミステリーの略だそうです)」の女王と言われるベストセラー作家なのだそうだ。もうすぐ公開される蒼井優、阿部サダヲの「彼女がその名を知らない鳥たち」も彼女が原作者だそ…

「ドリーム」

「ドリーム」は、振り返るとここに描かれている差別に実感がわかない。 有人宇宙飛行を成功させようかという時代に、白人と非白人でトイレが別々だった話なんて、ギャグとしか思えないし、この映画でもコミカルに描かれている。アメリカ人も、もうこれは笑え…

キング・オブ・コントに見るお笑いライブシーンの熟成とテレビの終焉

キング・オブ・コントはかまいたちが獲得した。私はテレビを観ないので、バナナマンのバナナムーンゴールドで聞くだけだけど、この審査員ってのが、松本人志、さまぁ〜ず、そしてバナナマンっていうこの組み合わせが面白いと思う。 松本人志がずっと前にイン…

「パッション・フラメンコ」、日本の家

フラメンコの第一人者、サラ・バラスのドキュメンタリー「パッション・フラメンコ」を新百合ヶ丘のアルテリオで観た。この夏にBunkamuraで上映されていたらしいが気が付かなかった。 パコ・デ・ルシア、アントニオ・ガデス、カルメン・アマジャ、カマロン・…

「ブルーム・オブ・イエスタデイ」

「ブルーム・オブ・イエスタデイ」っていう、ナチスをテーマにした映画かと思いきやそうでもないかもというトリッキーな映画を観た。 ナチス映画なのかと思ったら肩透かしを食らった、みたいなレビューもあるけど、孫の世代がじじいの戦争をめぐって泣いたり…

フランスの人間国宝、江戸の琳派

フランス人間国宝展という展覧会が、東京国立博物館で始まっている。運慶展の行列を尻目にスルッと入れる。 フランス人間国宝、正式には「メートル・ダール」という制度が彼の国にあるそうだ。意外なことに、制度が創設されたのは1994年と、かなり新しい。日…