映画

『空白』ネタバレあり

『空白』の監督は、『ヒメアノ〜ル』の吉田恵輔。『ヒメアノ〜ル』のムロツヨシと佐津川愛美は最高。濱田岳、森田剛、ムロツヨシ、佐津川愛美の4人のバランスがすごくよくて名作だと思います。絶対見てほしい。 しかし、『愛しのアイリーン』になると、役者…

『リスペクト』

この映画でアレサ・フランクリンを演じているジェニファー・ハドソンが『ドリームガールズ』で鮮烈なデビューを果たしたのは2006年のことだそう。こういうことを言っても誰も得しないんだが、あの時は確かに主役のビヨンセを食っていた。記憶では、名前のク…

『くじらびと』オススメ

lastwhaler.com 石川梵監督の『くじらびと』は、100年に1本出会えるかどうかという名画なんだと思う。おそらくそれは石川梵監督自身がいちばんよくわかっているのだろう。そして、おそらくそれが伝わらないこともまたよく分かっていてそれが非常に悔しいだろ…

『沈黙のレジスタンス』 

ジェシー・アイゼンバーグがマルセル・マルソーを演じる。でも、パントマイムがそんなに上手くなかった。 それが多分この映画があんまりハネてないところなのかなと思うけど、そこをひとまず置いとくと、考えさせられることが多かった。実話だし。 ナチスの…

『食の安全を守る人々』観ました。

エリック・ロメールはやっぱりいいわ。BGMがまったくないのもいいし。「六つの教訓話 デジタルリマスター版」なんだけど、ただ、1日に2本続けると印象が薄まる気がして『食の安全を守る人々』を見たんだけど、驚きました。愕然とした。 日本でまだラウンドア…

『ONODA 一万夜を越えて』

おそらくわたしが今年観た中でいちばんの名作だと思います。 予備情報なしで観たので、観終わるまでどこで誰が撮ったのかさえ分からなかった。 Arthur Harariっていう監督が何人なのかも分からなかった。もしかしたらルバング島の人なのかなと思ったくらいで…

『モンタナの目撃者』『レミニセンス』『クーリエ』

もし『MINAMATA』をまだ観てないなら『MINAMATA』をオススメする。 それ以外で最近見た映画でオススメできるものというと、まず、『モンタナの目撃者』。 アンジェリーナ・ジョリー?。って一瞬思うじゃないですか?。スターで客引きしようとしてるのかなと…

『MINAMATA』オススメ

ジョニー・デップが水俣病を世界に伝えたカメラマンを演じるとは聞いていた。 しかし、そのカメラマンがユージン・スミスだとは知らなかった。 映画の冒頭、《楽園への歩み》が映った時、ものを知らないというのは、なかなか楽しいもので、「まさかユージン…

『先生、私の隣に座っていただけませんか?』観ました

www.phantom-film.com 作品の中で別の作品が描かれる入子構造の作品も少なくないと思う。観客が見ているのもフィクションなわけだから、その中にまたフィクションがあると、何か向かい合わせの鏡を見ているような感覚が味わえる。 最近で言うと、カンヌで脚…

『子供はわかってあげない』

上白石萌歌の存在感が圧倒的だと思う。 というのは、主人公の朔田さんは高2の女子で水泳部なんだから、撮り方によってはグラビアみたいになりかねない。逆に、それを避けようとすると、原作がマンガなわけだから、アニメチックになりかねない。 そのどちらに…

『ドライブ・マイ・カー』観ました

ドライブ・マイ・カー カンヌ映画祭で脚本賞を獲得した『ドライブ・マイ・カー』の同名の原作は、『女のいない男たち』という、村上春樹の短編集の巻頭をかざる小説だ。 初出は、文藝春秋2013年12月号で、当時、文藝春秋を買ったり買わなかったりしていた私…

『プロミシング・ヤング・ウーマン』補遺

佐久間宣行さんが遅ればせながら『プロミシング・ヤング・ウーマン』を観たそう。絶賛していた。 今更なのは、独立して忙しいのかな、とか、年頃の娘さんがいるから、テーマがきついのかなとか、余計なことを考えた。 それで、また『プロミシング・ヤング・…

『太陽の子』ネタバレ(マジで読まない方がよい)あり

太陽の子 これは観ようと思ってたが遅くなった。最寄りの映画館では、明日で上映終了とあったので、仕事終わりに駆け込んだ。 太平洋戦争末期、日本軍のために核兵器開発に取り組んでいた、京大の研究者たちを主人公にしている。 柳楽優弥、三浦春馬、有村架…

『アメリカン・ユートピア』と『ストップ・メイキング・センス』観ました

『ストップ・メイキング・センス』と『アメリカン・ユートピア』 あつぎのえいがかんkikiは音の良さで売ってる。TOHOシネマズ海老名で観るよりは断然よいと思う。TOHOシネマズ海老名は、経年劣化からかスクリーンのシミが気になる時がある。 ただ、今回はち…

『日本のいちばん長い日』

Amazon primeで『日本のいちばん長い日』原田眞人版を観た。 公開当時は三船敏郎が阿南惟幾を演じた1967年版と比較してあれこれ言われた記憶があるが、1967年版の決定的な欠点は、戦後22年を経たこの年でさえまだ昭和天皇を神格化していることだ。昭和天皇を…

『夕霧花園』かなりネタバレ

去年の夏はいったんコロナが収まりかけていたと記憶している。それが冬になってまた感染者数が増え始めたのだった。今年は、この猛暑にもかかわらず、この感染者数の増加は、いったいこの冬はどうなることだろうかと、今から危ぶまれる。 そんなわけで、あま…

『アメイジング・グレイス アレサ・フランクリン 』

至上の愛 ~チャーチ・コンサート~ <完全版>アーティスト:アレサ・フランクリンワーナーミュージック・ジャパンAmazon アレサ・フランクリン生前の最大のヒットアルバムだった『至上の愛 チャーチ・コンサート』は、教会で聴衆を前にゴスペルを歌ったライブ録…

『やすらぎの森』

『ノマドランド』が、ドキュメンタリーを原作として、その取材対象をキャストに起用しさえしながらも、まるでファンタジーのような味わいを醸し出していたのも、社会から締め出された老人の視点が、一般に信じられている社会常識を相対化してしまうからだろ…

『モンテッソーリ 子どもの家』を観た

若いとは言えない年齢で引きこもりに陥った。なんとか2~3年でそこから抜けだせたものの、そこからは自分の人生を生きているという気がしない。 自己肯定感の薄い人生を生きてきた。引きこもりから抜け出せたといっても、人生を取り戻したわけではない。人生…

『漁港の肉子ちゃん』と『オッドタクシー』

変わり者の運転手Amazon 伊集院光さんが急にアニメ映画付いて『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』、『100日間生きたワニ』、『竜とそばかすの姫』、『漁港の肉子ちゃん』と立て続けに観たら、なんと、一番良かったのは『漁港の肉子ちゃん』だったそうだ。 …

『クレールの膝』観ました

クレールの膝 エリック・ロメール監督作品がデジタルリマスターされて特集上映されている。全国津々浦々を巡回するそうで、近くの映画館で『クレールの膝』を観た。 1970年の映画で、まだフランスがキラキラしている。といっても、舞台はパリではなく、アヌ…

『プロミシング・ヤング・ウーマン』観ました

プロミシング・ヤング・ウーマン 『プロミシング・ヤング・ウーマン』は前評判どおりすばらしかったのでおススメです。 その前に、この前の記事のあと、千原ジュニアさんがご自身のyoutubeチャンネルで『茜色に焼かれる』を紹介していたのを見つけま…

『茜色に焼かれる』についての

『茜色に焼かれる』について武田砂鉄と石井裕也監督が話しているのを見つけたので紹介したい。 前作の『生きちゃった』からずっと底に流れ続けているテーマは「言葉」、とくに日本語だと思っている。ので、監督自身がそこに言及しているこのラジオは興味深か…

『アフリカン・カンフー・ナチス』

いつものように「霜降り明星のオールナイト日本」をradikoで聞いていたら、途中で配信が途絶えた。何かやらかしたんだなとは思ったけど、どんな発言をしたかも分からないので、何の判断もできない。メディア自身が平気で検閲を行う。 何か熱海の土石流につい…

『Arc アーク』観ました

Arc アーク 『Arc アーク』は、不老不死が技術的に実現された近未来を扱っている。この作品内ではDNAのテロメアの増殖を高度に制御することでその技術が可能になったと説明されている。ショーン・コネリーの『未来惑星ザルドス』の昔に比べると、科学的な説…

『牛久』見逃した

入管問題を扱ったドキュメンタリー映画『牛久』ってのがあったそうだ。気がついたら配信が終わっていて残念。ぜひまた公開してほしい。 ちなみに毎日新聞の記事に関するはてぶコメントにはがっかりさせられる。日本人の島国根性は、しかし、イギリスだって島…

『マ・レイニーのブラックボトム』『グンダーマン』『デニス・ホー』

なぜかミュージシャンの映画を立て続けに3本観た。 『マ・レイニーのブラックボトム』は、これでチャドウィック・ボーズマンがアカデミー賞をとると言われていたが、結果的には『ファーザー』のアンソニー・ホプキンスになった。 予備知識なしでも元ネタが舞…

『アンモナイトの目覚め』観ました(ネタバレあり)

アンモナイトの目覚め ケイト・ウィンスレットの演じるメアリー・アニングという女性は実在した19世紀の古生物学者だそうだが、この映画のメアリー・アニングのキャラクターはまったくの創作で、ケイト・ウィンスレットの抑制された演技が、陰影の深い性格…

『大冒険』『人も歩けば』『三等重役』『名探偵アジャパー氏』

あのあと読んだ記事によると石井裕也監督は『茜色に焼かれる』をたった1ヶ月ちょっとで撮り切ったそうだ。スティーブン・スピルバーグ史上最速と言われている『ペンタゴン・ペーパーズ』でも半年かかってる。しかも、あれは脚本が先にあったのに対して、石井…

『茜色に焼かれる』観ました

茜色に焼かれる この2週間の週末は、小林信彦が選んだマニアックな喜劇映画を観るために、シネマヴェーラ渋谷に通っている。 個人的には1日3本が映画を観る限界だと思ってる。できれば2本にとどめたい。で、1日のプログラムから2本を選ぶと、1本目と2本目の…