2014-03-01から1ヶ月間の記事一覧

「白ゆき姫殺人事件」

土曜日、「白ゆき姫殺人事件」を観た。日曜日は、台風並みの大雨でどこにもでかけなかった。 中村義洋監督は信頼してる。いちばん好きなのは「ジャージの二人」かもしれないが、「ポテチ」、「ジェネラルルージュの凱旋」、「ゴールデンスランバー」、「アヒ…

『マス・イメージ論』

マス・イメージ論 (講談社文芸文庫)作者: 吉本隆明出版社/メーカー: 講談社発売日: 2013/03/09メディア: 文庫 クリック: 2回この商品を含むブログ (5件) を見る じしんの詩的な体験から云ってみれば<現在>が現在にはいるにつれ、いつの間にかいままでの詩…

立憲主義かどうかはともかく

「考え方の一つとして、いわば国家権力を縛るものだという考え方がある。しかし、それは王権が絶対権力を持っていた時代の主流的な考え方であって、いま憲法というのは日本という国の形、理想と未来を、そして目標を語るものではないかと思う」 という、安倍…

「ウォルト・ディズニーの約束」

「ウォルト・ディズニーの約束」は、ずっと前から楽しみにしていた。ことしは、「メリー・ボビンズ」50周年だそうで、その記念という意味もあるんだろう。何と言っても、トム・ハンクスがウォルト・ディズニーを演ずるんだから、それだけで元が取れる。 ほ…

中村一美展

日曜日はあのあと、乃木坂の国立新美術館にまわって、中村一美展を観た。 ところで、ちょっと話はそれるけれど、気がついたんだけど、昨日の記事の中で、「和多利恵津子さん」って「さんづけ」なのに、おなじく図録の寄稿者の「高橋巌」は呼び捨てなのな。 …

ルドルフ・シュタイナー展

ワタリウム美術館で「ルドルフ・シュタイナー展」を。 ブラジルのファベーラでシュタイナー教育に携わった、小貫大輔という人の本を読んだことがある。偶然だけれど、つい先日、吉本隆明の本で、『窓際のトットちゃん』をひさしぶりに思い出しながら、そうし…

「LIFE!」

ベン・スティラーの「LIFE!」を観てきた。 予告編を見て想像するような、主人公の白昼夢と現実が、「交互に展開する」とかだったら、けっこうありがちなんだけれど、この映画の場合、白昼夢も現実も、同じ時間軸で展開する。白日夢は、あくまで主人公の…

台湾国会占拠と天安門事件とウクライナ

いま、台湾の国会が、抗議する学生たちに占拠されている。 どうしても、思い出さずにおれないのは、天安門事件の悲劇だ。天安門事件のあの非人道的な制圧に対して、先進国はもっとできることがあったのではないか。あのときの若者たちは、民主主義の価値を信…

織田一磨と歌川国貞

日曜日は町田の国際版画美術館に出かけた。 よく晴れていたし、芹が谷公園なんか歩いてみても気持ちいいんじゃないかなと思った。 ところが、有田芳生の呼びかけに応じなかった報いなのか、美術館に入ったとたん、なにかが来た。 わたしは、スギ花粉症ではな…

解釈改憲とモザイク

解釈改憲なんてヘアヌード解禁みたいなものだ。 ヘアヌードはいつ解禁されたのか?。そもそもいつヘアヌードは禁止されたのか?。警察がそのときの気分で、許したり、捕まえたり(おもに篠山紀信を)しているだけだが、誰もそれに対して異議を申し立てないと…

『愛国者の憂鬱』

この日、特筆すべき出来事は、なんといっても、在特会のデモを圧倒した、反差別デモ‘TOKYO ANTIFA HUMAN WALL’。ツイッターの情報だと、在特会が100人〜200人程度だったのに対して、カウンターデモに参加した人数は500人以上、…

「あなたを抱きしめる日まで」

「007 スカイフォール」で、英国諜報部のボス「M」を演じたジュディ・デンチ主演、「クィーン」のスティーヴン・フリアーズ監督。原作は、2009年にイギリスで出版された、マーティン・シックススミス著「The Lost Child of Philomena Lee」。フィロ…

いのちの女たちへ

慰安婦問題とは結局何だったのかと考えると、3つの異なる側面を持っている。 ひとつは、純然たる人権問題。だが、もしそれだけなら、河野談話で決着がついているはずだ。 安倍首相の「河野談話を継承する」という発言を朴大統領が歓迎したわけだが、しかし…

プーチンのゲームについて

ソチ五輪が終わるやいなや、という感じで、ウクライナに軍事介入したロシアだったが、さかのぼるこの2日に、「ロシアの戦闘艦船一隻がキューバのハバナ港に停泊していた」というニュースに接したときには、衝撃を受けたが、それはどこか懐かしい感じがする…

齋藤陽道の写真

ちるがうへにちりもまがふかさくらばな かくてぞこぞのはるもすぎにし ワタリウム美術館に齋藤陽道の写真展を観にいった。 きのう来ていれば、‘ドッグレッグス’という、この写真家自身もレスラーとして参戦している、障害者によるレスリング興行も観られたら…

「偉大なる、しゅららぼん」

きのう、「戦後民主主義と慰安婦問題」って、遠大なタイトルで書き始めたわりに、中身はかすってもないな。ほんとは、「戦後民主主義」と「従軍慰安婦問題」は、作用反作用、薬効と副作用、切り離すことのできない鏡像のようなものだと書きたかったのだけれ…

戦後民主主義と慰安婦問題

昨日の記事を書いていて、「戦後民主主義」と民主主義のあいだに隔たりを感じない人は、「従軍慰安婦問題」と慰安婦問題も同じに考えてしまうだろうと思い至った。 慰安所や慰安婦の存在を否定している論者(まともな)はいない。戦時下の、公娼制度の許で、…

『永遠の0』百田尚樹“暴言”の読み方

今月号の文藝春秋に、保阪正康の「『永遠の0』百田尚樹“暴言”の読み方」という寄稿がある。 東京都知事選で、百田尚樹が田母神俊雄の応援演説にたって、「南京大虐殺はなかった」とか、東京裁判は、東京大空襲や原爆投下を「ごまかすための裁判だった」など…

右と左はどう違うか

昨日、途中でねちゃったので続きを書くけれど、日本の戦後ずっと、右翼vs.左翼、みたいな言論の対立が、さもあったかのように語られているけれど、私にはそうは見えない。自民党と社会党が平気な顔して連立政権をくむわけだし、ゴルバチョフが「最も成功…

声としての政治家

日本人がなぜ議論が苦手かについて書いている、面白いブログがあったので紹介したい。 そこに「民主主義とはただの多数決ではなく、社会の構成員すべてが納得できる価値観を探り出すプロセス」とあった。 いまの安倍首相のおじいさん、岸信介を、福田和也を…

韓国とベトナム元慰安婦

「河野談話の再検証」は、言い換えれば「朝日の捏造記事の検証」であると書いた。 すでにウソであることが明らかにされている、元軍人の証言「済州島で、200人の女性を奴隷狩りしてトラックで運んだ」を、裏付けもとらず、「熱心に報じた(朝日新聞の元主…

特定秘密保護法を警察の権力拡大という視点から見る

日曜日の新聞の、「特定秘密保護法を問う」というシリーズに、青木理が書いていた内容が、これまでこの特定秘密保護法をめぐる議論について、なにかしっくりこないなぁと思っていたもやもやを解消してくれた。 結局のところ、この特定秘密保護法でいちばん得…

「ペコロスの母に会いに行く」

「ペコロスの母に会いに行く」は、観にいくつもりにしていたけれど見逃した映画だったが、横浜映画祭でベストテンの3位に選ばれ、森崎東監督が監督賞を、浜田毅カメラマンが撮影賞を受賞したこともあってか、いま、ジャック&ベティで上映されているので、…