2019-01-01から1年間の記事一覧

M-1レビューさまざま

今年のM-1は反響がすごい。今はradikoがあるので、色んな人の色んな感想をまとめて聞くことができて面白い。個人的に、一時期、芥川賞の受賞作が載る文芸春秋で選者の選評を読むのが楽しみだったことがある。その時の感じを思い出した。 ナイナイ岡村隆史とN…

ブダペスト―ヨーロッパとハンガリーの美術400年

国立新美術館で「日本・ハンガリー外交関係開設150周年記念 ブダペスト国立西洋美術館 & ハンガリー・ナショナル・ギャラリー所蔵 ブダペスト―ヨーロッパとハンガリーの美術400年」を観た。 これといった目当てはなかったが、ムンカーチ・ミハーイという画…

『i-新聞記者ドキュメント-』観ました

i 新聞記者 おぎやはぎの小木さんが観て「面白い」と言っていた。 森達也監督のドキュメンタリーは、東日本大震災を取材した『311』しか観ていない。あの時は、ジャック&ベティで、綿井健陽とトークショーに来ていたと記憶している。 東京新聞の望月衣塑…

鹿島茂コレクション アール・デコの造本芸術 高級挿絵本の世界

12月23日まで、日比谷図書文化館で、「鹿島茂コレクション アール・デコの造本芸術 高級挿絵本の世界」展がやってた。 鹿島茂コレクションは、練馬区立美術館で、1回目が、J.J.グランヴィル、2回目が、ジョルジュ・バルビエとジャン=エミール・ラブルール、…

坂田一男展 東京ステーションギャラリー

坂田一男というあまり耳にしない画家だけれども、戦前戦後を通して、ずっと抽象画を描き続けた。今となっては懐かしい感じがする。 参考として、フェルナン・レジェやル・コルビュジエの抽象画と、あまり目にしないところとしては、坂本繁二郎が油彩で描いた…

青木野枝 霧と鉄と山と

青木野枝の鉄の彫刻は、インタビューによると、特に「もの派」を意識していないそうだ。 jptca.org青木野枝 こういう感じなんだけど、そう言われると確かにもの派というには作家の手が加わりすぎているかも知れない。 私は、もの派の菅木志雄の作品が好きで…

『お嬢ちゃん』ネタバレあり

お嬢ちゃん 12月20日は『スター・ウォーズ』のために休んだわけではなく、実は、この『お嬢ちゃん』のために休んだ。先週、『枝葉のこと』を観たあと『お嬢ちゃん』は来週と思ってたら、今週の金曜日で終映だったのに気づいて焦った。それで、急遽、土曜日に…

仕事を休んで『スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け』初日に観ました

ほんとは『スター・ウォーズ』のために休んだわけではないが、でも、せっかく休んだんだから初日に観ようかと。12月20日の0:00に始まるクレージーな回に参加しようかとも思ったが、観終わると2時半ちかいので、そこは日和った。 ジョージ・ルーカスの始めた…

いまや「WASP」より肩身の狭い「日本人男性靖国信者or学会信者」の略称は

いまや「WASP」より肩身の狭い「日本人男性靖国信者or学会信者」の略称は、「JAMYAG」かな。それとも公明党はまだ自民党の抑止力と期待されているのだろうか。 それはともかく、伊藤詩織さんの判決から一日が過ぎて、大人の意見というか、悲観的…

伊藤詩織さんをめぐる狂気のセカンドレイプについて

この面々は、一人残らず、名誉毀損で訴えてもらいたい。同時に、メデイアが、言論人が、一般市民が、彼らを批判し、指弾すべき。伊藤詩織さん一人に任せっぱなしにしてはいけない。 https://t.co/ZUIp3COTwo— 岩上安身 (@iwakamiyasumi) 2019年12月18日 今、…

『枝葉のこと』ネタバレあり

あつぎのえいがかんkikiで『枝葉のこと』という映画を観た。今年観た映画のたぶん最高作だが、実は、公開は2018年、去年の夏だったらしい。渋谷のシアター・イメージ・フォーラムで2ヶ月公開していたそうだが、まったく気がつかなかった。この次回作にあたる…

『2人のローマ教皇』の脚本は『ボヘミアン・ラプソディ』の人

またNetflixの映画だけど、アンソニー・ホプキンスがローマ教皇を演じた『2人のローマ教皇』のシナリオを書いたのは『ボヘミアン・ラプソディ』の脚本家アンソニー・マクカーテンで、このひとが抜群にうまいんだと思う。 『2人のローマ教皇』は、13世紀の…

『マリッジ・ストーリー』観ました

あつぎのえいがかんkikiってところは、NETFLIXの映画をさかんに大画面でみせてくれるので、最近、よくでかけている。 『アイリッシュマン』も観たのだけれど、それは、cinefil.tokyoここに東京国際映画祭での詳細なレビューがあるので一読されるのがよい…

ヒジャブをしてもしなくてもひどい目に合う話

【署名】ヒジャブに抗議して16年の実刑判決 24歳の女優に自由を! https://t.co/urXO7gnPkF女性が公共の場で頭髪を覆うスカーフ「#ヒジャブ」を着用することが法律で義務化されている #イラン。ヤサマンさんは女性の表現の自由を求め、この法律に抗議したた…

新井浩文の実刑判決について

女性の反感を買うのは承知だが、それでもひとこと異議を申し立てておきたいのは、新井浩文の強姦事件なのだ。 これは、個人的に「強姦」という言葉が持っているイメージとかなり違う。TBSのワシントン支局長山口敬之がやったやつ、個人的にはあれが強姦だ…

『夕陽のあと』

夕陽のあと 貫地谷しほりは『ちりとてちん』の頃からコメディエンヌとして評価していて、この人が出てると観に行きたくなる。今回は、笑いの要素はなかったが、山田真歩とのコントラストが効いていて、この二人の女優の存在感で見せる映画だった。 監督は、…

『草間彌生∞infinity』観ました

ドキュメンタリー映画『草間彌生∞infinity』は、時系列で草間彌生の半生をふりかえる形式のために、分かりやすい反面、説明的かもしれないが、そのために、史実に対する公平な態度というか、fairnessというか、そういう点には信頼がおけるつくりになっていて…

中村哲の訃報にふれて

昨日は、仕事終わりの大戸屋で、中村哲さんの訃報にふれた。注文したカキフライが届く前に泣き、そのあとも、tweetをたどっては泣き、記事を読んでは泣き、泣くことしかできない自分が情けなくて泣いた。 2008年に、伊藤和也さんがタリバンに拉致殺害さ…

『人生をしまう時間』観ました

『人生をしまう時間』は、もともとNHKのドキュメンタリー番組だったものを映画に編集しなおしたものだそうだ。ひとつエピソードを足して、ナレーションを排した。 こないだ観た『樹木希林を生きる』も、もとはNHKのドキュメンタリーで、偶然だがターミ…

『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』がびっくりするほどクォリティーが高かった件

この監督、脚本、主演のフィリップ・ラショーがかなり面白い人みたい。 日本のアニメってハリウッドで実写化すると必ずこけますよね。必敗。「ドラゴンボール」、「マッハGO!GO!GO!」「攻殻機動隊」。なのに、フランスで作ったら何でこんなに面白いの?って…

飲める水をください

「ナンシーちゃんの妹は汚れた水を飲んだことが原因で命を落としました。それでも残された家族は、生きるためにその水を飲み続けるしかありませんでした。」www.wateraid.orgって、知ってます?。 濁った水しかなければそれを飲むしかないんですよ。だから、…

『イエスタディ』ネタバレあり

ダニー・ボイル監督の『イエスタディ』は、観にいこうかいくまいか、散々にまよった映画だった。 バナナムーン・ゴールドで設楽さんが観に行ったとかで、その日の放送は、ビートルズ談義で盛り上がって、映画そのものについては、深い話をしたわけではなかっ…

『決算!忠臣蔵』を観て、『「忠臣蔵」の決算書』を読んで

中村義洋監督は、わたしはすごく好きで、伊坂幸太郎の小説を映画化していた『アヒルと鴨のコインロッカー』の頃も、それから、『ジェネラル・ルージュの凱旋』のシリーズも好きだが、実を言うと、一番好きなのは、『ジャージの二人』と『ポテチ』かもしれな…

『ドリーミング村上春樹』観たです。

今、村上春樹が世界じゅうで読まれてるのは事実としても、日本人の私が、それを感覚的にとらえるのは、けっこうむずかしい。 野田知佑がカヌーでユーコンを下っている途中で出会った女性が、夏目漱石の『こころ』の英訳版を読んでいたというのを読んだことが…

教養主義2.0の可能性について

鴻上尚史のほがらか人生相談 息苦しい「世間」を楽に生きる処方箋作者: 鴻上尚史出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2019/09/20メディア: 単行本この商品を含むブログを見る ハフィントンポストに鴻上尚史のインタビュー記事があった。 まぁ、半分くらい…

『フリーソロ』観ました

フリーソロとは、上の動画みたいに、命綱を使わず、単独で登るロッククライミングのこと。その第一人者が、上のアレックス・オノルドで、今までいろんな記録を塗り替えてきた。 その彼が、今回は、ヨセミテ国立公園の未踏壁、975メートルのエル・カピタン…

今更ながら小泉政権を振り返ってみる

「安倍首相と桜を見る会」が公職選挙法違反だそうなのである。であれば、刑事事件であるから、本来、何らかの形で司法の動きがあるべきだと思う。そうでないと、この国の司法が腐っていることになる。 だから、司法がまともに機能しているなら何かあるだろう…

『掃除婦のための手引書』 ルシア・ベルリン作品集を読みました

掃除婦のための手引き書 ルシア・ベルリン作品集作者: ルシア・ベルリン出版社/メーカー: 講談社発売日: 2019/07/09メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る この短編集は、ことしの夏に出版されたようだが、多分、話題になっているのだろうと思う。ア…

『性表現規制の文化史』 猥褻と純潔について

性表現規制の文化史作者: 白田秀彰出版社/メーカー: 亜紀書房発売日: 2017/07/20メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (6件) を見る 『春画と日本人』の映画を観たときに、春画展の図録にあった、安政六年(1859年)に、あるアメリカ人…

日本に生きているのが恥ずかしい

最近の入管をめぐる報道に気が滅入る。 経済的な後退や国力の低下は、すべての国が経験することかもしれない。しかし、この人間性の下劣さには心折れる。日本という国に生きているのが恥ずかしくなる。hbol.jp courrier.jp news.yahoo.co.jp hbol.jp