2016-11-01から1ヶ月間の記事一覧

「聖の青春」

松山ケンイチが肉体改造をして、夭折の棋士、村山聖を演じた「聖の青春」。ポスターを見た時は、羽生善治は本人が出演したのかと思ったが、東出昌大だった。 個人的に、この映画は幾重にも感慨深い。丁寧に言及が避けられているが、時代は阪神淡路大震災に重…

鈴木其一

サントリー美術館で開かれていた鈴木其一展は前後期とも観た。 鈴木其一は酒井抱一の弟子。酒井抱一は、江戸琳派の創始者とされている。尾形光琳の百回忌を行い、『光琳百図』を上梓するなど、さまざまなかたちで尾形光琳の画業を江戸に紹介した。たぶん俵屋…

クラーナハ展

国立西洋美術館でクラーナハ展。 ルーカス・クラーナハは、マルティン・ルターと親交が深く、彼と彼の家族の肖像画を何枚も描いている。 しかし、それだけなら、500年後の東洋の島国で、展覧会が開かれることはないだろう。画家としてのクラーナハが、今…

「ガール・オン・ザ・トレイン」

「ガール・オン・ザ・トレイン」は、いつも辛口なNEWSWEEKの批評子が、褒めてたので、ちょっと意表を突かれた。エミリー・ブラントが車窓から何かを見ているキー・ヴィジュアルも好みに合う。 うすうすそう感じてたのだが、エミリー・ブラントとルーニー・マ…

『小さな城下町』

ちいさな城下町作者: 安西水丸出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2014/06/24メディア: 単行本この商品を含むブログ (5件) を見る ときどき手にとってぱらぱら読んでいた『小さな城下町』てふ、安西水丸の紀行文集を読み終わった。安西水丸が死んだ年に買った…

日本警察の法意識

日本の警察は自分たちが法的な機関だとは思っていなくて、おそらく権力者だと思っている。つまり、自分たちは権力に守られていて、市民に法を守らせる存在だと思って、自分たちは法を逸脱してもよいと考えている。 取り調べ中に亡くなった医師について、警察…

「能年玲奈」改め「のん」について

ハガキ職人のラジオネームなんかにはよく「〇〇改め□□」なんてのがあるけど、能年玲奈もそれじゃだめなのかね?。ただ、「のん」では、どうにもしまらない。 改名で成功した例には、「さまぁ〜ず」と「くりぃむしちゅー」があるけど、改名のリスクには、「モ…

箱根の紅葉、2016

2016年、箱根の紅葉情報ってことになるかな。 桜ほどではないけど紅葉も時期の見極めが難しい。土曜日は天気がよかったので、ふと箱根に出かけてみた。 箱根美術館はこんな感じでした、2016、秋。 色づいている木もあるけどまだ青いのもあるって感じなので、…

「ザ・ギフト」と「ジェーン」

「ザ・ギフト」と「ジェーン」を立て続けに観た。久しぶりに休みが取れたので。 「ジェーン」はわざわざ橋本まで観に行った。JR相模線は単線なんで距離は近いのに時間がかかる。で、帰りは町田を経由して小田急にしようと思ってたら、相模大野で人身事故。…

大仙がい展

出光美術館で「大仙がい展」がやっている。出光美術館はもともと仙がいのコレクションで知られているが、今回は、それに加えて、福岡美術館と九州大学文学部のコレクションを加えた展覧会。さらに、永青文庫でも「仙がいワールド」と題して、細川護立のコレ…

「ロングトレイル!」

ロバート・レッドフォードは、俳優を廃業して監督に専念するつもりらしいが、だとしたら、これが最後の出演作なのかな。 アメリカにはロングトレイルと言われる長い自然歩道があるが、この映画の原作は、そんなロングトレイルのひとつを、かつての悪友と歩い…

「手紙は憶えている」

この映画のプロットは、もし、現実にこれが実現可能かと考えると、ありえそうもなく思えるが、それは、映画を観終わって一分やそこら、劇場の出口に向かって歩いている間に浮かんでくる考えだと思う。 映画を観ている間は、主役のクリストファー・プラマーと…

『ヒトラーとナチ・ドイツ』

ヒトラーとナチ・ドイツ (講談社現代新書)作者:石田 勇治講談社Amazon 石田勇治の『ヒトラーとナチ・ドイツ』。 よく「民主的なワイマール憲法から、ヒトラーは生まれた」みたいな言い方がされるけれど、近くに寄ってワイマール憲法をみるとそうでもないらし…

「永い言い訳」

西川美和の師匠にあたる是枝裕和が、糸井重里との対談で言ってたけど、西川美和は、広島にある実家の部屋に籠らないとシナリオが書けないそうだ。「永い言い訳」の何かの記事で「ひとりとじこもってシナリオを書いていると、こんな話を面白がるのは自分ひと…