テロの空売り

年金テロの犯人が捕まって、「年金テロではない」と供述している。ペットを殺された恨みだといっているそうだが、警察もマスコミも納得できないので引き続き取り調べるそうだ。先に「年金テロ」というシナリオを書き上げて待っていたので、それ以外のものは受け付けられないらしい。シドニー・ルメットのいうメロドラマである。
この犯人は多分ひどく頭がいい。マスコミも警察もよだれをたらさんばかりに犯行声明をほしがっていた。そこへ「ペットの恨み」って。マスコミはいまさら引っ込みがつかない。犯行声明以上の効果をマスコミがもう果たしてくれている。今回の犯人の手法は「テロの空売り」と名付けられるだろう。