「謝罪の王様」

knockeye2013-10-01

 日曜日は「謝罪の王様」を観にいった。「中学生円山」を見逃した悔いがちょっと残ってて、「そして父になる」は後回し。
 井上真央岡田将生、高橋克美、松雪泰子が絡む前半部分は快調。だけど、後半はだれた。
 というのは、マンタン国っていう架空の外国が、ストーリー展開上、都合よすぎ。習俗の違いがあるだけで価値観の対立がないもん。だから、観てる側としては緊張感が持続できない。あれが、タイムリーに韓国とかアメリカとか実在の国を扱ってたら、そりゃはらはらどきどきだったでしょうけどね、そのかわり、この映画関係者自身がリアルに謝罪しなきゃならない可能性もあるし、そこまでふみこめなかったからといって、非難もできない。
 しかし、だとしたら、シナリオに緊張を持続させる工夫が必要だった。今回の映画でいうと、なんでも謝って済まそうという、日本社会を代表する主人公と、徹底的に白黒決着をつけようとするアメリカ社会の弁護士とのあいだに、もっとも鋭い対立があるはずだったし、その弁護士の娘が主人公の部下っていう、なかなかよさげなシチュエーションを設えながら、それがうまく展開できなかった。「あまちゃん」疲れかも。
 そういうわけで後半失速した感じはありましたね。前半面白かった。