僕と1ルピーの神様

ぼくと1ルピーの神様 (RHブックス・プラス)

ぼくと1ルピーの神様 (RHブックス・プラス)

いわずと知れた「スラムドッグ$ミリオネア」の原作だけれども、個人的には映画のほうが好きか。
映画はハリウッドだけど、原作ボリウッドという感じかな。
しかし、映画を見たら原作を読まなければならないというわけでもないのに、読んでしまう場合が多い。
今回は、三木聡「転々」のケースと似ているかな。アイデアが秀逸なので、そこをいただいて、他は換骨奪胎、こまかなエピソードはかなり大胆に変更している。
伊坂幸太郎の「重力ピエロ」と「アヒルと鴨のコインロッカー」は原作も読んでみたい気もする。年齢的にアウエーな気もするけど。
仙台っていうのがいいですね。もう関東には飽きてきてしまった。
伊坂幸太郎なみに小説が映画化される作家は、スティーヴン・キングとジョン・アービングくらいだろうか。
特に、ジョン・アーヴィングの場合、「サイダーハウスルール」の映画化にあたっては自らシナリオも手がけている。
「サイダーハウスルール」は先に映画を見て、あとから原作を読んだ。それで正解だったと思う。
先に原作を読んでいたら、映画を見たいとは思わなかったかもしれない。
ジョン・アーヴィングは、さらにその顛末を「マイ・ムーヴィー・ビジネス」という本にちゃっかりまとめていたりする。
そういえば、「いつか読書する日」の原作を捜したこともあったが、あれは、オリジナル脚本だった。やっぱり、映画の脚本はオリジナルか、さもなくば「スラムドッグ$ミリオネア」、「転々」、「グーグーだって猫である」みたいに、ほぼ原作無視みたいな方が面白いと思います。