『戦国の陣形』、『幽玄漫玉日記』

knockeye2016-03-07

戦国の陣形 (講談社現代新書)

戦国の陣形 (講談社現代新書)

 この前の記事を書いたあたりから、ちょっと風邪をひいて寝ていた(関西人だと「そんなんするさかいや。布団ひいて寝んかい。」という中田カウスのツッコミを思い出すだろうが、風邪をひいて、布団をひいて寝ていた。ちなみに、布団を「ひく」か「しく」かについては、小林信彦も未だに迷うと言っていた。「し」と「ひ」を混同するのは江戸も上方も共通)。
 独り暮らしで風邪をひいて寝ていると、そのあとは、治るか、孤独死かのどちらかなわけで、そう考えると、案外気楽だぞと思った。
 「監督失格」っていう林由美香が死ぬ映画あるんだけど、あれなんかでも本人は酔っ払って帰って寝るまでしか意識ないじゃないですか。そしたら死んでんだもんな。悪かないよね。
 ま、いたって健康だから、こんなことも言えるんでしょうな。土日寝たら治りました。
 で、寝ている間ヒマなので、iPad minikindleで読書してました。寝てる時は、紙の本より、kindleが断然、腕が疲れないです。わたしの場合、ベッドにアームみたいのつけてるからさらにラク。
 何を読んでいたかというと、『戦国の陣形』というのを読んでいました。何の脈絡もないんですけれど、風邪の時はこういうどうでもいい本が気楽でいい。
 村上義清という武将が面白かった。上杉謙信のいわゆる「車懸かり」は村上義清が発明した戦法が母体になっているみたい。
 以前に読んだ『蒙古襲来』と同じく、うっかり事実と思い込んでることが、ひっくり返されて面白い。それと、『蒙古襲来』を思い出したのは、『官僚階級論』を読んだばかりということもあり、考えてみれば、蒙古の兵士と鎌倉武士では、状況が違ったなと。同じく兵ではあるが、鎌倉武士は手柄が欲しくてしょうがない、一方で、蒙古の兵士は勝ったところで何にもいいことない。あわよくば帰りたい。そりゃ、台風が来たら帰るわ。もっけの幸いですわ。 それと、桜玉吉の『幽玄漫玉日記』を大人買いしてイッキ読みしました。熱っぽい頭でボーッと読んでると面白いです。