むくどり通信 雌伏編

むくどり通信 雌伏篇 (朝日文庫)

むくどり通信 雌伏篇 (朝日文庫)

今週のわたしはとてつもなく疲れていたらしい。右上の歯茎が腫れあがっていたのは、虫歯ではなく疲れであったらしい。放置すると歯肉炎になると思ったので、電動歯ブラシでこすって悪い血を出した。ときどきヨーロッパの小説に出てくる「瀉血」の発想である。医学的な根拠はあるんだかどうか。
今朝は、いつもより30分寝過ごしてしまって、遅刻ぎりぎりで職場に駆け込んだ。そのおかげでかなり疲れが取れた気がする。わたしのようなナイトアウルには、朝寝坊ほど健康によいものはない。
ぽかっと暇になったので、明日は休みなのだけれど、さてどうしよう。リンクの皆さんの動向をうかがうと、じいこさんがキャンプなのだそうだ。写真を見ると、じつにハーレーらしい荷物の積み方。うーむ・・・。
週末キャンプ、月曜から仕事。そういうのに、わたしの体力は耐え切れるんだろうか?明日から一年間全国を放浪しろって言われれば、それは出来る。でも、仕事、キャンプ、仕事、というこの頭の切り替えが、そう、脳の問題だよなぁ。仕事辞めないと、旅に出る気がしないのではどうしようもないな。
『むくどり通信』の三冊目を読んだ。むくどり通信はこれで全部。1993年から2000年という微妙に古いエッセーを通読したわけだけれど、とりとめのない「心に浮かぶよしなしごと」でも、ずーっと読んでしまうのと、途中でなんとなく読まなくなってしまうのがある。どこが違うのか不思議なものである。わたくしが週刊文春を購読しているのも、ただただ、小林信彦さんの連載を読むため。この連載エッセーは小林信彦さんの晩年の中心的な仕事になるのではないだろうかと思っていたのだけれど、小林信彦という人はそんな甘い玉じゃなかった。並行して発表される小説の出版ペースが早くてついていけない。『日本橋バビロン』は買ってあるのだけれど、まだ手が回らない。「60を過ぎるとがたっと体力がなくなる」とかいっているのである、この70歳は。