ジョブズ、紳助、ビートルズ

 奇しくも、ほぼ同じ日に一線を退く、スティーブ・ジョブズ島田紳助は、奇しくもほぼ同じ歳のはずである。
 日経WEBの
ジョブズはとびきりの不良」
という記事を読みつつ感慨を禁じえない。
ジョブズはとびきりの不良  :日本経済新聞 ジョブズはとびきりの不良  :日本経済新聞
 アップルが去年、iTunesでのビートルズの配信を「重大な発表」と予告したことは、スティーブ・ジョブズビートルズへの思いをうかがわせて興味深かった。ある人たちにとっては今でも、ビートルズは、思想であり、革命であり、少なくとも解放であり続けていると思う。インターネット文化を源流へと遡り、かつてのヒッピームーヴメントにたどり着くとすれば、あのころの若者たちの夢想が、世界を解体し再構築したのだ。
 スティーブ・ジョブズほどのスケールではないにせよ、島田紳助もまた、この国のテレビの世界では、なかなかの不良であったに違いない。
 不良は、‘良’という価値観を無批判に受け入れ、またそれを他者にも強要する無自覚な生き方の否定であるはずだから、島田紳助のこの辞め方は、自分の価値観に自覚的である点で、おそらく、‘他人様の垢を舐めて生きている’たぐいの、日本のジャーナリズムに、批判できる何人もいないだろう。
 渡辺二郎の名前が取り沙汰されているようだが、この元世界チャンピオンの事件に関しては、不審な点が多く、少なくとも私は、警察やマスコミの言うことを一方的に信じる気にはならない。自分の生き方に自分でけりをつければそれでいいんじゃないのか。
 よのなかには、警察やマスコミや役人のいうことをすべて鵜呑みにして生きている人もいっぱいいるだろうし、とりもなおさず、その生き方が、この国では‘良’とされる生き方なのだろう。そうしたひとたちはまた、その価値観から外れた生き方には、容赦なく非人間的なバッシングを浴びせるひとたちでもある。

 電車の中吊りを見ていたら、
「ならば、本当のことを書こう島田紳助暴力団・・・」
とかいうのがあって笑ってしまった。いやしくもジャーナリズムのはしくれであるなら「本当のことを書」くのが当然で、「ならば」とは何だ?。じゃあ、いつもは「本当のことを書」いてないのか?
 まぁ、もちろん、わたしは何も知らないので、断定的なことをいうつもりはない。いずれにせよ地デジ難民だし。
 週刊アスキーを読んでたら、「カオスだもんね!」の水口画伯も「NOテレビ」だそうで
「逆に いまテレビってもんがちゃんと放送されてんのか心配になってくるよ」
とスピーチバルーンしていた。
 実家は地デジ対応を済ませてあるので、帰省中はテレビを見たが、朝のワイドショーは相変わらずで、某司会者が
太陽光発電の環境への影響って、‘何か’ないんですか?」
「‘何か’ありそうな気がするんですよね」
と、ゲストの専門家に食い下がっていた。
 そりゃまあ、竪穴式住居で焚き火したって環境への影響はあるわけです。だから何?