マスコミはとっくに日本会議に懐柔されている

knockeye2017-05-12

 無意識にか意識的にか、マスコミの報道に携わっている方々は、自分たちが書いた記事で世論を誘導して、大衆を扇動できるつもりでいるだろうと思う。
 しかし、そういう扇動を意図した記事が、予期しない方向に世論を運んで、収拾のつかなくなるってことはないだろうか。そういう惧れをつねに考えながら、真実に徹して、偏りのない記事を書くべきじゃないかと思うのだけれど。
 安倍首相が唐突に改憲の具体的なスケジュールに言及したわけだけれど、これはおそらく日本会議の「意を汲んだ」か、あるいはすくなくとも「意を忖度した」結果ではないかと考えるがどうだろうか。
 そして、そういう結果をきたしたひとつの因子として、一連の森友問題の報道があると考えられる。
 森友問題の報道のされ方については、立花隆が、文芸春秋の「ロッキードと森友」という投稿で「・・・森友問題が何か一大政治スキャンダルになりうるのかといえば、どうも今のところはなりそうにない。森友学園が相当額のお金を安倍首相側に渡して、国有地を不当に安く手に入れたというなら」ともかく「今のところ出ている話は全く逆である。」・・・「全く奇怪な話である。」・・・「いずれにしろ、たいした話にはなるまいと思っていたら、話がどんどんこじれて、これが近年の最強内閣といわれる安倍内閣にとっていちばんのウィークポイント(特に海外メディアの報道上、極右勢力と結びつけた悪評)になりつつある。」
と書いている。
 ロッキード事件田中角栄を追い詰めた立花隆が「たいした話にはなるまい」と思った「奇怪な話」だと森友問題を書いている。それで一応尋ねておきたいが、立花隆は「安倍応援団」なのか?。
 立花隆ならずとも、頭がまともな人間ならば、こんな問題は「たいした問題」ではない。もし、大した問題になりうるのだとしたら、それは森友学園の背後にある日本会議にまで報道が及んだ場合である。
 ところが、日本のマスコミは日本会議に触れようとしない。日本会議の意向を忖度しているのはマスコミの方ではないか。違うだろうか。『日本会議の研究』が出版差し止めになっても抗議しようとする出版社、新聞社はひとつもない。
 森友問題の大きな意味は、安倍政権と日本会議のあいだに亀裂が入ったということだったはずだが、森友問題の報道をみるかぎり、安倍政権vs.日本会議という構図になった時、マスコミは迷わず日本会議の側に立つということがはっきりしたわけである。
 その結果として、安倍首相が改憲の具体的なスケジュールを発表せざるえなくなったというのが考えすぎなら、マスコミの方々はたぶん考えなさすぎなのだろうと思う。
 日本会議がマスコミを動かすやり方の執拗さについては、『日本会議の研究』にも言及があったと思う。おそらく、マスコミはもうとっくに日本会議に屈している。本来、追及すべき相手には尻込みして、一番弱そうな首相夫人を叩いている。
 そういうマスコミの欺瞞がばれていないとでも?。
 ばれていないのかもしれない。なにが「安倍応援団」だ?。私に言わせれば、マスコミこそ「日本会議応援団」だよ。