行政を歪めるのは天下りであり、天下りを岩盤規制が守っている

knockeye2017-07-20

 加計問題について、郷原信郎高橋洋一が論戦したらしく、それについて、郷原信郎のブログに、異例の長文が投稿されている。
 しかし、長文は理論の脆さの証明でもある。彼の意見が正しいか、間違いかはともかく、いずれにせよ微妙な問題にすぎないことを暴露してしまっていると思う。
 迷路に入り込む前に、もう少し大きな構図で捉えてみてはどうだろうか?。
 私の論点は単純だ。行政を歪めるのは天下りであり、その天下りを岩盤規制が守っている。
 私に言わせれば「どこのどなたか知らないが、新しく学校作りたいなら作れば?」ってだけである。極めて常識的だと思うがどうだろうか。
 それを役人がゴタゴタ言って許可しないなんてことは原則的になくすべきだ。これは、中曽根時代からずっと言い続けているのに、未だに実現できない。むしろそこを怒るべきだ。その他の微妙なことは、正義の味方も、諸悪の根源も、マスコミの匙加減ひとつ。それだけのことだ。
 今、マスコミが夢中になっているキーワードは、「加計ありき」だ。しかし、
「『加計ありき』と言いますけど、12年前から声をかけてくれたのは加計学園だけであります。
 私の方からも東京の有力な私学に声をかけました。来ていただけませんかと。けんもほろろでした。結局、愛媛県にとっては12年間加計ありきでまいりました。いまさら、1、2年の間で加計ありきではないのです」
と、前愛媛県知事の加戸守行氏が証言しているとおり、民主党政権時代から、地方自治体が働きかけていたのにもかかわらず、文科省がこれといった理由もなく、許可しなかったという、典型的な岩盤規制の一例にすぎない。
 つまり、「加計ありき」で何の問題もないので、それがさも問題であるかのように思うのは、官僚の岩盤規制を正当なことであるかのように、感覚が飼いならされてしまっているからにすぎない。岩盤規制こそ「行政を歪めている」のだ。
 岩盤規制がなければ、地方自治体が大学を誘致する、大学側がこれに応ずる、というそれだけのこと。「加計ありき」で、動いたのではなく、文科省が12年間も停めてただけ。
 それでは、官僚は何のために岩盤規制を手放さないのかといえば、それは天下り先の確保のためである。規制で業界団体を縛れるからこそ、天下れるのだ。
 前川喜平は天下りの元締めである。そうとわかっているのに、平気で正義の味方扱いできる奴らの気が知れない。天下り団体は私たちの税金を着服し、民間の健全な発展を阻害する。
 天下りは行政を歪めるどころか、私たちの社会を腐らせるシロアリなのである。これは民進党の野田佳彦が言ったことだ。そして、天下りと岩盤規制は紙の裏表であり、文科省は組織的に天下りを継続してきた。そして、前川喜平はその元締めなのだ。
 シンプルすぎてこれ以上長い文章になりようがない。
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