布橋灌頂会

布橋灌頂会

布橋灌頂会がこの秋に行われるそうだ。明治時代まで行われていた女人救済の儀式であったが、廃仏毀釈で破壊され、神仏分離で廃絶されていたらしい。
白い布を敷いた橋の上を、白装束の女性が、白い目隠しをして渡っていく、ちょっとマゾヒスティックな味わいのイベントだが、たぶん実態は、北陸版室生寺詣りみたいなことなんだろう。これを立山町が観光イベントとして復活させるらしい。うまくいけば、それはそれで楽しめるのではないかと思う。
立山信仰については、ここに詳しい。立山という山は、明治以降西洋人の目や足で「日本アルプス」となったが、日本人にとっては恐山と同じか、あるいは、それ以上に死者のすみかだったのだろうと思う。富山は文字通り「世界の終わり」だったようだ。