2007-08-17 感傷の手 Tweet Share on Tumblr 感傷の手わが性のせんちめんたる、 あまたある手をかなしむ、 手はつねに頭上にをどり、 また胸にひかりさびしみしが、 しだいに夏おとろへ、 かへれば燕はや巣を立ち、 おほ麦はつめたくひやさる。 ああ、都をわすれ、 われすでに胡弓を弾かず、 手ははがねとなり、 いんさんとして土地(つち)を掘る。 いぢらしき感傷の手は土地を掘る。