追伸

レンピツカ NBS-J (ニューベーシック・アート・シリーズ)

レンピツカ NBS-J (ニューベーシック・アート・シリーズ)

わたくしなぜかタマラ・ド・レンピッカの画集も持っているのだけれど、ジル・ネレという人の文章がとても面白くて、タマラのぶっ飛んだ像をかなりくっきりと結ばせてくれる。
キゼットの回想録にあるタマラとラファエラの出会い

タマラは彼女を通りで発見した。すべての人が彼女の華麗さに振り返ってしまうほどだから。そしてこう訊ねた。
「マドモアゼル、私は画家なのだけれど、私のモデルになっていただけないかしら?」
ラファエラはびっくりした様子だったが、即座に答えた。
「喜んで。」
タマラはもちろん彼女の裸体を描きたかった。彼女のアトリエに呼び出し、服を脱がせ、ソファの上に横にならせた。
愛情関係とモデルの仕事と、彼女らの関係は一年以上続いた。
<美しきラファエラ>は、有名な<オートポートレート>のように、タマラ・ド・レンピッカの内面生活をよく現している。その理由のひとつは、描かれたオブジェが、彼女の欲望そのものだったから。
輝かしい技法の魅惑の背後に、この渇望がいたるところに見てとれる。
「執念が容易にわかる。タマラは彼女のからだを欲している」

キゼットはまたこうも書いている。

「私は社会の周縁で生きていた。」とタマラはいいます。「しかも、平均的な社会の規則はアウトサイダーには通用しなかったの。」彼女は最初からスタイルというものに賭けていたのです。