ずいぶん昔のことが突然わかるということ

先日、さんまのまんまのバナナマンの回が面白かったと書いたけれど、明石家さんまって人は、スッゲェ頭がいいと、今更ながらに舌をまいた。
見ながら思い出していたことは、さんまさんがクイズ・ミリオネアになにかの企画で出ていたときのこと、ラストの問題が「『日本列島改造論』を書いた政治家は誰でしょう」というクイズだったのである。これを明石家さんまは不正解した。「ええぇ?」と思ったけれど、いま考えると、あれはわざと間違えたのに違いなかった。よく考えると、あの年代で、「日本列島改造論」を知らないはずがない。何しろ多感なころに、世の中はロッキード事件一色だったのである。
あのとき、明石家さんまは、目の前に吊り下げられた餌に飛びつかないという判断をくだしたのだろう。
クイズ・ミリオネアの最終問題である。貧乏人の素人だったら、超ラッキーだが、明石家さんまとなると事情がちがってくる。明らかに餌だとわかる簡単な問題に答えるべきか答えないべきか、わずかの時間に天秤にかけて、答えないほうを選んだ。そこで踏みとどまれるのがまずすごいし、知らないふりをして間違える選択をしたのもまたすごい。常人ではできないと思う。
今ふり返ると「なんだあんな簡単な答え・・・」と思っていた自分がバカみたいである。