:月刊 酒井若菜

彩―酒井若菜写真集

アトラス―酒井若菜写真集 WAKANA SAKAI in MOROCCO (ヤングサンデーブックス)

月刊酒井若菜が届いたけどイマイチ。
粒子を荒くしたり、カメラマンの足を写しこんだり、プライベート写真風にしているつもりなのか知らないけれど、写真としてアイデアがありきたり。
「昼顔」というサブタイトルも安易。
全体としてイメージが凡庸。
かつての平地勲との仕事｢ＡＴＬＡＳ」とか｢彩」の完成度の高さに較べると雲泥の差。まだ持っていない人には、この「月刊・・・」の前にまずこの二冊をおすすめします。
私はまず「ＡＴＬＡＳ」に魅了されましたけど、「彩」の画面の隅々まで色の統一にこだわった絵作りは、なんとなく今ぶっているような写真より今見てもずっと新しい。
酒井若菜も、もし、三十路を前に区切りをつけるつもりなら、もっと自分自身をプロデュースする意志を持たなければいけないと思う。信頼できるカメラマンやスタッフを選ぶという段階から口出しして、責任を引き受けるべきだと思う。
今回のは、「事業仕分け」にかけられたら、はねられる部類の仕事だね。