行つて お前のその憂愁の深さのほどに

大いなる鶴夜のみ空を翔り
あるひはわが微睡む家の暗き屋根を
月光のなかに踏みとどろかすなり
わが去らしめしひとはさり……
四月のまつ青き麦は
はや後悔の糧にと穫りいれられぬ

魔王死に絶えし森の辺
遥かなる合歓花を咲かす庭に
群るる童子らはうち囃して
わがひとのかなしき声をまねぶ……
(行つて お前のその憂愁の深さのほどに
明るくかし処を彩れ)と

もう五月になってしまったので少し遅いのだけれど、四月の詩ということで。
サンデープロジェクト楽天の三木谷社長が出ていて、医薬品のネットでの売買がほぼ禁止されるであろうことに苦言を呈していた。
なぜ薬をネット販売してはいけないのか?
もっともらしい説明はいくらでも付けられるだろうけど、ほんとの理由は、既存の医薬品販売に蜘蛛の巣のように絡み付いている、役人の天下り団体の利益を守るためであると、分からない人がいるんだろうか。
それについて議論するさえ時間の無駄である。しかし、こういう既得権益の構造が一般国民の富を蝕んでいくのをどうやって阻止するかは必ずしも簡単ではない。
なにしろ相手は1940年体制+右翼団体創価学会に最近ではNHKをはじめメジャーなマスコミまで味方につけている。
そのためには政権交代が実現することが必要だと思っているので、私は民主党を応援したいと思っているのだけれど、彼らの胆が据わっていないには呆れる。
まだ麻生太郎が漢字が読めなかったころに

わたくし民主党を応援したいと思っているのですけれど、石井一副代表の漢字テスト事件などに接すると、意気阻喪することはなはだしい。

前にこのブログでも書いたのだけれど、漢字が読める読めないは問題ではない。それはジョークの守備範囲、国会に持ち出す問題ではない。国民の真意を読み間違っているだけでなく、自身の意識の低さも露呈している。

民主党大会に出席した田中康夫は、「まるで勝利の美酒に酔う前夜祭のようだ」と言ったそうだ。

楽勝ムードが漂っているらしいが、国民にビジョンを示すことができないまま勝利すれば、勝利の日がそのまま崩壊の第一歩になると思う。

と書いた。
国民の耳が民主党に向いているときに彼らは発する言葉を持たなかった。国民に伝えたい言葉はなかったのだろうか。