- 作者: 斎藤真一
- 出版社/メーカー: 朱雀院
- 発売日: 1999/06
- メディア: 単行本
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「朱と黒の幻想」がよいと思う。
この人の絵の赤は独創的で、このエッセーの中で本人がいっているように、たしかに「赫」とか「朱」という字をあてる方がずっとしっくりくるように思う。
本来、暖色であるはずの赤の色が、この人の絵の中では何故か冷たく感じられる。
かじかむ指先とか、吹きさらしの駅のストーブとか、そういう連想を誘う赤の色なのである。
斉藤真一によると、広重の東海道五十三次の二川に描かれているのは瞽女だそうだ。