平塚市美術館で、石井礼子の遺作を観る

 去年(2019)の11月に画家の石井礼子さんが亡くなった。まだ40代なかばだった。もともとお身体が弱かったそうだが、最近は闘病に専念されていたそうだ。

 石井礼子の絵を初めて観たのがいつだったか調べてみたら、2011年のことだった。

 そのときと同じ平塚市美術館で「冬の所蔵品展 パフォーマンスする絵画」という企画展の一部に、石井礼子の絵が20点展示されているということで観に出かけた。

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石井礼子《私の周囲》シリーズ

 このサイズで見るとディテールが伝わらない。実物は縦2メートル横1.5メートルくらいある。麻紙に、割箸と爪楊枝に墨をつけて描いている。

 究極のアンティミストで、モーリス・ドニのように豊饒。デイヴィッド・ホックニーのような魅力的な線で多角的な視点を同一の画面に統合している。

こういう画家が早く亡くなったのは残念だ。

 ここに↓インタビューがあった。

石井礼子展 −私の周囲−

 大きな作品は「編み物をするように」描いていくのだそうだ。

 2月24日までなので、この三連休がラストチャンス。是非観に行ってもらいたい。図録とかないみたいで紹介できないのが残念。

 

www.city.hiratsuka.kanagawa.jp