夢の木坂分岐点

knockeye2005-08-20

『夢の木坂分岐点』 筒井康隆
ISBN:4101171246
を読んだ。
最初、主人公の名前が一文字変わった時は、「誤植か?」と思った。私小説から最も遠い小説。作家の自我ではなく、普遍的自己に切り込もうとしている。ユングの普遍的無意識なんて単語まで出てくる。別に私小説が嫌いではないが、あまりに身辺雑記風なあれは、想像力の翼を退化させる。
ただ、普遍的自己にアプローチすることと、普遍的自己は違うのだから、私小説だからといってそれを描けないとはかぎらないが、小説の自我を小説家の自我から切り離してみることには意義がある。
今まで筒井康隆氏をなんとなく避けて通ってきた。そして、小林信彦氏を愛読してきた。筒井康隆自身が「似ている」と公言するふたりなのだが、どうして片方を避けるかというと、資質といってしまえばそれまでだが、おそれおおくも私儀、小林信彦さんとは欠点を共有している感がある。失礼ながらどこかこどもっぽいのだ。あたしゃなんだかんだいって、結局こどもなのだ。ぶっちゃけた話、筒井康隆みたいな大人の前に出ると萎縮してしまう。
もちろん、小林信彦さんにしたって大天才なのだけれど、江戸っ子というのは、そもそもどこか子供じみている。

のまどさんからメール。無事ロシアツーリングに行ってきたとのこと、詳しくは「ワッツー」にカキコしたとあった。「ワッツー」って?と思って検索してみたら、なんのことはない、ノーザンウォーカーズのBBSが改名していたのだ。
HOFAでバイクの通関等をやってもらえたそうだ。費用は2万円を超えたらしい。しかし、そんなものかも。
同時にIKEDAさんという世界旅行中のサイクリストからもメールが届いて、今ウラジオストークからハバロフスクに向けて走っているそうだ。こちらはちょっとごたごたしたらしい。以前、ロシアの地図を送ってほしいとのことで、ご家族に郵送したことがあったのだ。
さっそく、のまどさんの情報をメールしておいた。