サミーさんに、どうしてジャズのページを作らないのか尋いてみた。いったん作ってみたのだけれど、音楽を文字にしてしまうと、演奏がその文章に引っ張られてしまうのでやめたのだそうだ。なにも音楽を言葉で表現することはない。「すべての芸術は音楽に憧れる」のだしね。これ昔授業で習った。誰の言葉かは忘れた。
ブログってのも、つい自分の書いたことに自分で影響されるという間抜けなことになりがちだが、これはことに注意していなければならない。書き散らしてはいるけれど、内容に責任は持たないという覚悟。無責任の覚悟で臨まなければならない。
書き散らすことに意味があるので、内容にはさして意味がない。写真もそう。シャッターを押す瞬間が一番楽しいので、できあがった写真はおまけみたいなものであろう。銀塩時代は現像というプロセスがあったので、わくわく感のストロークが長かったが、デジカメもそれが少し早くなっただけで、本質は同じだと考えている。
赤瀬川原平の『金属人類学入門』にもあったが、「ファインダーの映像が美しすぎて、シャッターを押し忘れるおそれがある」なんてカメラは理想的だといえるだろう。そういうカメラにはなかなか出会えないが、今のところ、興味を持っているのは、ソニーのDSC−R1とコニカミノルタのDimageX1。X1は携帯スナップ用として楽しそう。R1はバスト位置で二眼レフ的に構えられる撮影スタイルが気に入っている。
ちなみに二眼レフってどうやって撮影するかご存じだろうか?あれには、いわゆる普通のカメラみたいなレリーズボタンは付いていない。縦に並んだレンズの下になんか小さい巻き上げレバーみたいのが付いていて、それをクイッてやるのである、たぶん。私も使ったことはないけれど。
デジカメも撮影方法自体から新しくしても良さそうだ。ボタンを押すだけでなく、たとえば、マイクセットに向かってパスワードを言うとか、EVFの中にバーチャルスイッチがあって、それを目で見つめると、視線追尾システムが作動して、シャッターがおりるとか。ホースが付いていて、写したいときに息を吹き込むとか。そうなるとシャッター音も「カシャッ」とかじゃなくて「ぷー」とかになるわけである。