小泉小劇場の楽屋話

いくら酒に弱いといってもたかがコップ半分のビールが残りすぎる。どうやら風邪らしかった。夕方まで起きられなかった。
それにしても今日は寒い。クルマの屋根に霜が降りている。さがみ野駅にあるパレットという喫茶店にフレンチトーストをたべにいったら、マスターとお客さんの
「雪でも降りそうな寒さですね」
「今年は年内に降るかも」
みたいな会話が耳に入る。
今日は雨だった。昨日は、晴れたり曇ったり、めまぐるしくうつろう冬らしい空模様。そういえば北陸では初雪のニュース。向こうで雪を振り落とした寒気がこちらへなだれ落ちてくる。
「関東の夏は暑いぞーっ」と、こちらへ来る前に脅されたが、内心それには多寡をくくっていた。みんな北陸の夏の暑さを知らない。あの夏をクーラーなしで過ごしきったわけだから、クーラーを入れさえすれば暑さが大きな障害になるとは思えなかった。だが寒さの方には警戒している。北陸に降る雪のすごさを見れば、それを捨て颪となって吹き付ける関東平野の寒さはおのずと想像できようというものだ。