日の名残り

日の名残り (ハヤカワepi文庫)

カズオ・イシグロの『日の名残り』を読んだ。
物語の終わり方があまりに優しいので驚いてしまった。もっと辛辣で皮肉な結末が待っているのだろうと予想していた。そんなありがちな小説を「私が書くとでも？」といわれた感じだ。
そして、物語の運び方がとてもうまい。「イギリスの執事の話なんて興味がもてるかなあ？」と思っていたけれど、要らぬ心配であった。