新しい展開

今朝テレビに野中弘務と鳩山邦夫が出ていた。
野中弘務が鳩山邦夫についてこう言っていた。
「この人は、郵政のああいう不正(どういう不正?)と身を挺して戦ったわけですから・・・」
次期総理大臣にふさわしいとのことであった。
野中弘務はずっと反麻生であるが、一方で郵政族議員の親玉である。
政党としての自民党がどうにも異常なのは、「郵政民営化」を掲げて闘った改革路線の選挙で圧勝したのだから、その路線を継承していれば政権は安泰であったに違いないのに、自ら改革路線を後退させ、むしろ改革に逆行する政策を打って支持率を下げ続けている点だ。自分で自分のしっぽに噛み付いてどんどん小さくなっていく蛇のようだ。まともな政党政治が行なわれている国の人が見れば首を傾げることだろう。
支持率回復のためにあの手この手と奇想天外なことをしてくれているが、世論調査をすれば、今でも総理にふさわしい政治家のトップに名が挙がるのは小泉純一郎、もし、政党支持率を回復させたければ、もう一度改革路線にもどればよい。幸い、民主党郵政民営化反対なので、また選挙の争点にできるだろう。
しかし、彼らはそうしない。彼らにとっては国民の支持よりも既得権益を守ることの方が重要なのである。
日本という国の政治が、政治主導ではなく官僚主導で動いていることがよく分かる。しかも、その官僚体制は1940年に確立されたまま。つまり、日本をあの絶望的な破滅に追い込んだ体制が、今でも日本の政治を牛耳っている。
国民の富が国民に再分配されず官僚や族議員のふところに消えていく。そんなことを続けていく限り、いくら消費税をあげようと、また経済は破綻する。
まあ、もちろん、役人は自分の代さえよければそれでいいと思っていることは、年金に関するあのふざけた試算を示されればすぐにわかる。
テレビは鳩山邦夫をこのまま正義の味方に祭り上げるつもりのように見える。どうやら、麻生太郎は傀儡としても見捨てられた。麻生太郎は自分で選挙を戦わせてもらえないのかもしれない。