声に出して歌いたい日本文学

今週の「音楽寅さん」、「声に出して歌いたい日本文学」は面白かった。
桑田啓祐が、中原中也の「汚れちまった悲しみに」や、高村光太郎の「智恵子抄」、太宰治の「人間失格」、芥川龍之介の「蜘蛛の糸」、小林多喜二の「蟹工船与謝野晶子の「みだれ髪」などに曲をつけて歌う。全編書き下ろしのようだった。
この「音楽寅さん シーズン2」はシーズン1に較べると、なんだかいまいちで楽しめない。
ひとつには第一回目がダダすべりにすべったのが痛かった。桑田啓祐のお葬式をやったのだけれど、十年も前にとんねるずがやったネタのまるパクリをやる意味がなぜあったのかまったくわからない。
待ちに待ったシーズン2だったわけなのだから、初球はど真ん中に剛速球を投げ込んでほしかったというものである。あんなションベンカーブで逃げられては、しらけるにもほどがある。
それにユースケ・サンタマリアも怖いもの知らずだったシーズン1当時とちがい、桑田啓祐に切り込みきれないところがある。一度ちらっと大泉洋がでたのだけれど、今はむしろあっちだったかなぁという感じがした。
音楽関係のゲストが少ないのも寂しいし、全体として「照れ」を感じる。「シーズン2やっちゃったよおいおい」みたいな。それがまあミュージシャンらしいところではあるけれど。
音楽バラエティってもっとあっていいという気がするのだけれど、桃井かおりがNHKでやってたやつとか、昔タモリがやってた「今夜は最高!」とかああいうの。
ああいうのやれる才能って桑田啓祐じゃないとすれば今誰なんだろう。山下達郎は忙しそうだし、だいいちテレビに出ないし。
企画の融通が利いて、タレントとして華があって、ホスト役に徹しられて、ある程度音楽にテイストがあって。
木梨憲武か、藤井隆かなぁ。それにミュージシャンの女性を絡ましたいですね。松浦あやとか。