『ペルセポリス 1 イランの少女マルジ』

ペルセポリスI イランの少女マルジ

ペルセポリスI イランの少女マルジ

 以前、『パレスチナ』というコミックを買ったのだけれど、あれは、マンガ先進国の住人としては、編集の問題だったかも知れないけれど、ちょっと洗練度が足りないと思った。
 でも、このマルジは、まず絵としてもかわいいし、構成という面からも、断然いいと思う。早速、『2 マルジ、故郷に帰る』も注文した。
 国歌をめぐるエピソードには、すこし考えさせられた。軍事クーデターで投獄されていた空軍のパイロットたちが、以前の国歌を放送することを条件に、戦地に赴くことを承認する。わたくし、自分の心の中を探ってみて、日の丸が国旗であることは納得がいくけれど、正直にいって「君が代」には、かけらほどの愛着もない。むしろ、あれを耳にして感動する人間は信用できないとさえ思っている。あれは国歌に値するのかなと、ぶっちゃけ、疑問に思う。こんなこというと非国民と言われるのか知らないけれど、わたしのいっていることの方が多数派じゃないだろうか。あの国歌、なんか不自然だよね。なかったらないでええんちゃうん?