この解散はつまり

knockeye2014-12-05

 このところ、ノートパソコンを開くと眠たくなるので、ちょっと更新をサボった。
 選挙の話。
 この解散は、つまり何なのか、理解できなかった、というのも、わたしは、消費税増税には、そもそも8%でさえも反対だったので、10%にあげるなんて、そんなとんでもないこと、わざわざ選挙に問うまでもないのに、という思いがあったからだが、
安倍首相、消費増税めぐる財務省の政界工作を示唆 省益優先で不況下に緊縮財政の罪 | ビジネスジャーナル 安倍首相、消費増税めぐる財務省の政界工作を示唆 省益優先で不況下に緊縮財政の罪 | ビジネスジャーナル
という記事を読んで、不明を恥じつつ、納得した。この国の官僚は、首相の外遊中にごそごそ動く。これは、小泉純一郎の時も、菅直人の時もそうだった。まあ、ひっかかったのは菅直人だけだったが。
 わたしはテレビを観ないが、ネットの記事によると、報道ステーション党首討論では、安倍首相はほとんど黙りを決め込んでいたらしい。元気だったのは、橋下徹だけで。
 この選挙は、大義がないとか、争点がないとかいわれているが、解散に持ち込んだ時点で、すでに決着がついてはいたわけだ。
 結局、わたしたちの国の政治を動かすダイナミズムは、官僚vs.政治でありつづけている。明治の元勲が育てた官僚組織がまずあり、政治はいわぱ‘たてまえ’としてつけ足されたにすぎなかった、そのころから、政治が官僚体制に対して弱すぎる、太平洋戦争も、肥大化し、暴走する官僚組織に対して、政治が無力だった結果と言えると思う。
 この構造の特殊さを無視して、民主主義を語るのは欺瞞だと思う。日本のマスコミが‘マスゴミ’と呼ばれるのは、正しくいえば、私が彼らをそう呼ぶのは、このいちばん底にある構造を、あたかもないかのように、まるで私たちの国が欧米と同様の民主主義国家であるかのように、政府を攻撃し、結果として、というより、おそらくは確信犯的に、官僚のよき伴侶となっているその欺瞞であるだろう。
 選挙結果は、まあ、政権に何らかの動揺を与える結果にはならないというのが、常識的な推測であろうから、とにかく、今回、解散に持ち込んだことで、いったんは、財務官僚の反動にストップをかけられたとは言えるだろう。
 そして、望外だったのは、民主党が消費税増税に反対の立場をとったことだろう。民主党政権が決めた増税を、民主党が否定する。それこそ、消費税増税が失敗だった何よりの証拠だろう。
 そもそも、民主党政権は、鳩山由紀夫が、消費税を上げないと公約して成立した政権だった。その公約を破って消費税を上げ、下野しては、その自分たちの政権が決めた増税を否定する。二重三重に国民を裏切っていることに気がつかないのだろうか。
 この選挙で、「あくまでわたしたちの決めた消費税増税が必要だ」と主張し続けたなら、民主党にも将来があったと思うが、もし、今度の選挙で微増したとしても(私はしないと思うが)、民主党が政権を奪うことは、二度と再びないだろうと思う。
財務省シナリオ「増税決め安倍勇退、谷垣か麻生首相」だった (1/2ページ) - 政治・社会 - ZAKZAK 財務省シナリオ「増税決め安倍勇退、谷垣か麻生首相」だった (1/2ページ) - 政治・社会 - ZAKZAK