新国立競技場についてもう一回

knockeye2015-07-09

 これが問題になった最初の頃、一言書いたので、とうとうぐずぐずになった今、もう一回書いておく。
 この問題の本質は何かというと、それはこの国の土建屋の体質。つまり、お金の問題。誰か、この新国立競技場の建設費を内訳まで精査してみてモノ言ってる人いる?。いたら手を挙げて!。
・・・
 ハイ、いませんね。いなくて当然で、それはこの国の土建屋のならわしで、内訳は客に知らせないの。
 そもそも、今度の東京オリンピック誘致のとき、利点としてあげられていたことに、既存の施設をそのまま使える、低コストという点があった。だから、国立競技場を建て替えること自体が既に矛盾している。
 じゃ、なぜ建て替えることになったか?。開催が決まった途端に、土建屋が予算にたかろうとしたに決まってるだろ!。いったい、何年この国に生きてるんだよ?。毎度のことだろっ?。今回だけ違うわけないだろっ?。何回騙されてんだよ?。バカか?、おまえら。
 じゃあ、今、何に揉めてんのかっつったら、ザハ・ハディドって建築家は、今、世界中で引っ張りだこな、超人気建築家なの。だから、ザハ・ハディドは、「国際標準」で予算に合わせた提案をしたのよ。
 問題は、この国の土建屋が、「国際標準」じゃないのよ。彼らにとっては、「公共事業」=「たかり」なんだよ。国際的な基準で、予算どおりの計画示されたら、奴らはたかれないんだよ。ずっとそういう体質でやってきたから、いまさら変えられないんだよ。
 安藤忠雄が、なぜ黙ってるかといえば、彼も国際的な建築家だから、国際的なコンペでまっとうな判断をしただけなんで、この国以外では、それで話は終わるんだけど、ふりかえると、この国では「たかり土建屋」の逆ギレが待ってたというだけ。安藤忠雄は、国際的な建築家であると同時に、この国の建築家だから、そうなるともう黙るしかない。
 この国の世論がまっとうだったときなんかほとんどないから、自分たちの税金がたかられてるのに、土建屋の提灯持ちみたいなこと言って、ザハ・ハディド安藤忠雄にキレてるわけよ。
 ザハ・ハディドの建築はフツーに世界中にあるわ。あっちがまっとうで、こっちが歪んでるんだよ。気が付け。