長嶺大使の帰任について

knockeye2017-04-06

 長嶺韓国大使が帰任した。これは、緊張する北朝鮮状況に対応すべく日米韓同盟の一員として当然あるべき態度なのでそれはそれでよいのだけれど、くどいようだけれど、前から何度も書いているように、北朝鮮問題については、日本は六か国協議とは別に、単独で北朝鮮と和解すべきだと断言しておく。
 という理由は、ひとつには、アメリカ、ロシア、中国、韓国の利害が一致するなんて時がいつかくるはずもないし、そんなバカげた未来を待ちぼうけているうちに、北朝鮮はどんどん危険になる。
 もし、最悪の事態にいたった場合、平和憲法がある日本は、どんな軍事行動にも参加できない。つまり、いずれにせよ、日本の行動としては、軍事行動なしで和解することしかできない。最悪の条件で和解するか、今、和解するかのふたつしかないなら、早い方がいいでしょうって言ってるわけ。
 軍事行動で問題が解決した場合、軍事行動をした当事者に有利に物事が運ぶに決まってるでしょう。しかし、逆に、軍事行動なしに解決した場合、早く和解したほうに有利になる。日本としては、後者の選択しかない。
 一方で、日本は、六か国協議の他のメンバーと違って、旧宗主国として、植民地支配の補償という、かつて韓国に対してしたことと同じことを行う「大義名分」がある。また、拉致問題の解決という「人権問題」もある。したがって、硬直している六個国協議とは別に、単独で行動を起こす十分な言い訳ができる。
 六か国協議に、事実上、抜け駆けして北朝鮮と和解する利点は、まず、北朝鮮の核の脅威を取り除ける。に加えて、間接的に、核を保有できる。に加えて、韓国と中国に対してくさびを打つことができる。もし逆に、韓国が北朝鮮と和解すれば、これと同じことが韓国にも言える。それは避けるべきだと思う。
 そして、日本の人口減少による経済的負のスパイラルを、北朝鮮と和解することで逆転することができる。というのは、今、北朝鮮と日本が和解するってことは、事実上、北朝鮮を再植民化するのと同じだからだ。
 軍事行動なしで植民地が手に入るのは、宝くじが当たるよりおいしい。第二次大戦下の軍部みたいにアホなナショナリズムをふりまわすのではなく、北朝鮮を経済発展に導けば、日本はその余剰利益を独占できる。六か国協議の他のメンバーにとっても、それで北朝鮮問題の危険を回避できれば、何の文句もない。国際社会からも褒められこそすれ、非難されることは何もない。
 逆に、米韓が軍事行動で(あるいは軍事行動をちらつかせて)、韓国が北朝鮮を併合したとしてみたらどうなるか?。まず、韓国が核を手に入れる。日本は、その解決に何の寄与もしていないわけだから、米韓両国に借りを作ることになる。北朝鮮併合後は韓国内は混乱する。その混乱のはけ口はまた反日へと向けられる。北朝鮮問題が解決した後は、アメリカは、朝鮮半島をてこに中国、ロシアと対峙することになる。日本は蚊帳の外に置かれる。
 どっちの未来がいい?。言うまでもないと思うけどね。