蛇の道は蛇

 「フランスのルメール経済・財務相は16日、仏テレビで仏自動車ルノーの会長兼最高経営責任者(CEO)を務めるカルロス・ゴーン被告の解任を求める意向を明らかにした。」
 と、日経新聞にあった。
 このカルロス・ゴーン逮捕については、ずっと何のことだか、もやもやしていた。東京地検特捜部の逮捕に関しては、「またか」と苦笑いしても、斜にかまえた態度とまで言えないと思うのだ。ホリエモンも、ヒロユキも、ウォールストリートジャーナルも、郷原信郎も、フランスのメディアももちろんのこと、この逮捕には懐疑的だったし、日本の検察の、いわゆる「人質司法」という、事実上の拷問に世界中から批判の目が集まり始めていたところだった。
 でも、猫組長のこの記事を読んで、ようやく構造が理解できた。
 なかなか巧妙で「堅気」の者には、推量できない。私としては、これを読んで、かえってカルロス・ゴーンを見直したくらいだ。やっぱこのくらいワルじゃないと会社の再建とかできないんじゃないの?。
 フランスの元駐日大使が日本の司法を批判したりしていたのだけれど、フランスの国営企業ルノーもゴーンを解任したってことは、フランスでも「ああそういうことか」ってなったんだと思う。
 この問題は終息に向かいそう。

 猫組長×西原理恵子の連載「ネコノミクス宣言」は面白かったんだけど、坪内祐三福田和也の対談が終わってから、週刊SPA!は買ったり買わなかったりになった。代わりに始まった小林よしのりのゴーマニズムは、まあ、なるほどねくらいの感じ。本質的に扇動家にすぎないかなとも思う。