M-1の審査員は

 去年のM-1は年の瀬だったせいもあり、昔のレコード大賞みたいだった。一夜にして夢を手に入れる姿が目の当たりにできる。去年のレコード大賞なんてたぶん誰も知らない。
 それだけ大きな賞になってしまったので、審査員のプレッシャーは大変なんだろう。大変なだけで見返りはないんだし。
 なので、もうやめたいという審査員が多くいるみたい。オール巨人さんは今年はもうやらないつもりでいたらしい。プロデューサーに泣かれてやむなく出たらしいが、今年は出るかどうかわからない。YouTubeをみていると、なんでも島田紳助さんとゴルフを回ったときに「おまえがせえよ」と言ったらしいのだが、島田紳助はミルクボーイすら知らなかったそうだ。
 まるで中島敦の『名人伝』みたいな話だが、島田紳助さんがテレビを見ないことは、現役時代からよく知られていた。
 ほかには、上沼恵美子さんも、立川志らく師匠も辞めたいと言い出している。もし、これらのお三方が辞めるとなると誰が審査員にふさわしいんだろうか。
 中田カウス西川きよし、両師匠ならだれも文句ないはずだが、世代が逆行するのは芳しくないかもしれない。そう考えると、大木こだまさんが最有力かなと思うのだけれどどうでしょう。
 上沼恵美子さんの代役はさらにむずかしい。山田邦子久本雅美のおふたりは、申し分なさそうだけれど、漫才の経験がない。ハイヒール・リンゴねえさんは全国的な知名度が低い気がする。宮川花子さんの体調が万全なら最適だったかもな。
 立川志らく師匠のかわりに、どうしても江戸の噺家をということなら、春風亭昇太師匠かなぁ。伊集院光さんなんかは絶対受けないだろうなぁ。