バービー・フェミニズムとは

 「バービー・フェミニズム」という言葉を考えてみた。当然ながらそんな言葉はない。
 「バービー・フェミニズム」で検索すると、去年最大のヒット映画だった『バービー』について、フェミニズム映画だだの、アンチ・フェミニズム映画だだの、ポスト・フェミニズム映画だだののバラバラな記事が出てくる。
 なかには「『バービー』に激怒する男性」などという文言が出てくる。映画館で暴れてる男の絵が浮かんで笑ってしまう。
 続いて「バービーの性器」で検索してみると「バービーに憧れて性器を整形する女性が急増」なんて記事が出てくる。
 バービー・フェミニズムがおぼろげに見えてくる。これと言った定義がないのは本家のフェミニズムと変わらない。
 続いて「男根マッチョイズム」と検索すると、これが同語反復なのがわかる。マッチョイズムが男根主義だそうだ。とすると、フェミニズムとは「おまんこ主義」とか「おそそ主義」とか「女陰主義」と訳すのが正しいのかもしれない。
 そうなると、おまんこを否定しているバービー・フェミニズムは、フェミニズムに対立する概念だとわかる。
 今度何かの機会に「君はフェミニストのつもりかもしれないけど、私に言わせれば、君のはバービー・フェミニズムだね」とか言ってみたい。効果があるようならバービー・フェミニズムって言葉は実在するってことになりそう。