池田さんの帰国

池田さんから、無事帰国したというメールが届いた。自転車で世界を旅している人だ。中国からロシアに入り、最後にリダガ〜ヴァニノの無給油(・・・は自転車だから当たり前)山岳ダート346kmを5泊6日で走破したそうだ。

ドガを出てのんびり走って5泊6日。ネズミにテントを襲われ(かじられてよじ登られた くらいですが)大変でしたが、山の中でとても美しく、ロシアの中でも一番印象に残って います。すばらしかったです。

そう言ってくれるとなんかうれしい。あの道は、1999年、まったく何の予備知識もなく、今から思えば無謀としかいいようのないやり方でロシアを走ったときのルートで、結局写真やらなにやら没収されてしまったが、あの道は私にとっても最も楽しい道だった。
わたくし掛け値も謙遜もなしに、どへたくそなライダーだが、リダガ〜ヴァニノのダートは、舗装路か?と思えるほどの締まったダートで、途中ガレ場はあるものの楽しんで走れた。調子こいて走りすぎたのか、途中で釘を拾ってパンクしてしまった。
何度目かの山を越えると海が目に入る。錯覚のような気がする。今でも自信がないのだけれど、たぶんあれは海だったんだろう。何しろ、パンクのせいで到着は日没後になってしまい、海が見えたと思ったときは、さしものシベリアの夏もそろそろ暮れかかっていたから。
あの道は今でも森の中のダートなんだろうか?後で、池田さんに聞いてみよう。あれからもう6年も経っている。ウラジオストークからハバロフスクへの道でさえ、当時はガス欠しないかと冷や冷やしながら走っていた。森の中に三菱のマークが見えてほっとしたのを覚えている。2002年に行ったとき、同じ三菱のマークを見たが、あれ?ここだったっけと思ったほど開発が進んでいた。
ヴァニノは落ち着いた港町で、もし鉄道ファンの方なら、第二のシベリア鉄道、BAM鉄道の終点としてご存じかも知れない。BAMのMはモスクワ、Bはヴァニノである。ロシアではBとVの発音があべこべなのだ。
私は、ヴァニノから鉄道フェリーでサハリンに渡った。鉄道フェリーは、文字通り鉄道が船倉に敷いてある。貨物車を船に引き入れて、サハリンに運ぶ。日本のフェリーでも、よくトラックの横にバイクを載せるが、列車の横にバイクを載せたのはあれが最初で最後だった。
地図はこちら。二週間休みが取れればいけなくはない。
ちなみに池田さんは、10月8日の朝6:40から6:52のTBSラジオに出演するそうだ。