真夏の死

日曜は晴れた。日差しがワイパーみたいに部屋の中を回っていく。春の予告編のような一日だった。
真夏の死―自選短編集 (新潮文庫)
三島由紀夫の『真夏の死』という短編集を読んだ。驚いたことに収録されている作品のほとんどが二十一、二才の時に書かれている。多彩で飽きさせず、しかも確固とした主題がある。三島由紀夫は若いころにずいぶん読んだ気がしていたが、案外読んでないものもあることに気づいた。楽しみが残っていたととることにしよう。