「かんぽの宿」問題

knockeye2009-02-07

鳩山邦夫総務相も野党も、今自分たちが何を騒いでいるのか分かっているだろうか。
かんぽの宿は年間約40億円も赤字を出し続けている。当然、民間ならとっくにつぶれて、従業員は寒空に投げ出されているはずだ。
それがそうならないのは、郵政民営化するまでは公的資金でこれを支え続けてきたからだ。
2400億円かけて造ったものが売るときは109億円にしかならない。
「あまりにも安すぎる」
鳩山邦夫は言っているらしいが、それは、今までの従業員の雇用を確保する条件をつけたからだ。40億円も赤字を出し続けるひも付き物件、(おそらく従業員の給与引き下げさえ自由にならないはず)本来ならただでも売れない。それを109億円で引き取ってくれるのだから、鳩山総務相は土下座して感謝しなければならない。
高く売りたいと思えば、民間企業が派遣社員を切り捨てたように、かんぽの宿の従業員もいっせいに首切りすればいい。そうすればいいじゃないか。一般国民は誰も反対しない。反対するのは誰なんだ?
かんぽの宿79ヶ所のうち、黒字なのは11ヶ所しかない。一括じゃなくて個別で買い取るバカがいるか。よく考えろ!!
そもそもなぜ「かんぽの宿」が郵政事業なのか?
その宿は郵便配達の途中で一泊しなければならない秘境にでも建っているのか。
そうじゃないだろ。そのからくりは誰でも知っている。
役人が公金を使って要りもしない建物を造り、水増ししたカネを還流させる。毎年、赤字を出し続ける事業の役員として退職官僚が天下って多額の報酬と退職金を得て渡っていく。
その負の連鎖を断ち切るために郵政民営化という選択をした。
それは、国民が選択したのだし、ほかならぬ自公政権が選択したのだ。
それを総理自ら
「実は私は反対でした」
って、何を今更。
野田聖子
「驚きました」
とコメントしているが、驚いているのは国民の方だ。
日本の総理大臣は、選挙の前に賛成したことを、選挙が終わったら「反対」にひっくり返すのか。
民主党も、この売却に反対だとすれば、年間40億円も出し続ける赤字を税金で補填し続けるつもりか。
郵政民営化は、それを争点にすでに二回も選挙をやって、二回とも民意は民営化賛成。後は、スキームに沿って処理すればいいだけ。
忘れてるかもしれないけど、窓の外を見てみて。いま世界恐慌ですよ。