10%の人たち

麻生政権の支持率が17%に急落だそうである。
小沢一郎の公設秘書逮捕以前の水準に戻ったわけだ。
その原因が鳩山邦夫更迭だというのだから、わたしとしては、からだの変なところから笑いが湧いてくる感じだ。茶番で上がった支持率は、結局、茶番でもとのもくあみ。
このブログで最初に「かんぽの宿」をとりあげたのは2月だった。
「いったい何を騒いでんの?」
というのがその感想。
2400億円かけて造ったものが売るときは109億円にしかならない。・・・だから?そこに何か問題がある?
つまり、今さら騒ぐ問題があるかということ。
グリーンピア問題のときもそうだったように、それがお役所仕事の実態で、その解決のために郵政を民営化しようとしているのだというのが、少なくとも私の理解だった。
ところが、鳩山邦夫がまくし立て、マスコミがはやし立て、あれよあれよと大事に発展したが、じゃあ、今改めて振り返って聞くけど、そこに何か問題があったの?
「これが不正だ」と指摘できる切り札が鳩山邦夫にあれば、それを切っただろう。
ぶっちゃけていうけど、鳩山邦夫の狙いは郵政民営化をつぶすことだった。表立って言わないだけで、みんな内心わかっていたはずである。(駅前のきったないビルつぶすつぶさないで文句つけたりさ)
もう忘れてるのだろうけれど、一時は、郵政4分社化の見直し(事実上の郵政民営化つぶし)、そして、西川社長を更迭して、後任は「元郵政事業庁長官」の団宏明副社長という報道までされていたのである。
麻生政権発足以来、ほとんどの改革は骨抜きにされている。そのことは大前研一が早い段階でブログで指摘している。
この鳩山邦夫の更迭は、自民党内の改革派の最後の抵抗だろう。
もちろん、郵政民営化は改革の端緒にすぎない。それだけ単独で行なっても、改革の実が挙がるとは思えない。
しかし、国民が改革のために示した意志を踏みにじる麻生政権のやり方をむざむざみすごすよりは、わずかな抵抗であっても示してもらってよかったと思っている。
ただ、ひとつはっきりしたことは、自民党ではやはり改革は不可能だということである。
それにしても、この支持率の変化は何だろう。
私から見れば、「かんぽの宿」も茶番だし、「西松事件」も茶番である。
何の問題もないことで支持率を上げ下げしている10%の人たちはどんな人たちなんだろう。
そんなことより最大の問題は、改革を支持して付託した300の議席を、国民の信任さえ得ていない総理大臣が、改革の骨抜きのために利用していることではないんだろうか。
この国の国民は、なぜ自分たちの意志が踏みにじられて平気なのか、私には全くわからない。