「あぜ道のダンディ」

knockeye2011-06-27

 土曜日の話になるのだけれど、テアトル新宿に「あぜ道のダンディ」を観にいった。
 「川の底からこんにちは」の石井裕也監督の最新作。
 光石研がデビュー作以来、33年ぶりに主演を務める。
 光石研は、「サッドヴァケイション」のいい感じが記憶に残っているし、「川の底から・・・」も見逃したけれど気になっていたし。
 どういう風にいうといちばん伝わるかなと考えたのだけれど、たとえていうと、グラビア目当てに買った青年誌のマンガが、まあまあ面白かった、みたいな感じ。
 褒めているように聞こえないかもしれないけれど、けなしてるわけではない。
 今そこにあるリアルをとらえるのが絶妙にうまい人なのかと思う。
 刻んでいるビートというか、歩調が乱れない演出はいい仕事だけど、それを破調させるところが、そんなに得意じゃないのか、この作品では、さほどうまくいっていないかも。
 いいかえると、歩き方はうまいけど、こけ方がちょっと、という感じ。
 ただ、光石研田口トモロヲの掛け合いがよくてさ。
 ふたりが飲み屋で飲んでいる風情がよいので、あれだけで見た甲斐があったと思いますね。