震災以後、読書のペースが鈍っている。
‘本を読まない期’というのが間欠的に訪れるので気にしていないが、今回の場合は、節電で電車の車内が暗いのも一因であるかも。

- 作者: 柄谷行人,中上健次
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/04/09
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一口で言えるなら苦労はないよ。だけど、あえて簡単に言えば、それは同一性ということの反対概念だからね。要するに、近代のブルジョア社会、国家、科学、経済、これはみな同一化するものだし、同一性を強いていく。人がものを考えるときには、それを自然で自明なものとして、前提してしまっている。
早い話が、世界に同じものなぞ一つもありはしない。しかし、数が存在するのは、そこに同一性を想定するからさ。貨幣もそうだ。まったく異質なものを同一視するところにある。そうすると、どの商品にも、内在的な価値があるかのように見える。
「小林秀雄をこえて」という対談が面白かった。
いまでも小林秀雄をありがたがる人がいるけど、それはどうかなと思う。

- 作者: 丸谷才一
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
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