帰省中のこと

knockeye2011-08-20

 更新の日付と日記の日付が交錯している。
 お盆に帰省している間は、なかなか書けないから、後で書かなきゃと思っているうちに、「もんじゅを再稼働させる」みたいなニュースがとびこんでくるし。
 PCがクラッシュしてからずっと使っているネットノートを携行したが、実家はUQWimaxの電波が非常に弱いし、それに、部屋に閉じこもるというわけにもいかない。
 ちなみに、UQWimaxは東海道新幹線の車内でもいちおう使えた。
 帰省の間にたずねた展覧会は以下。
 京都市美術館
フェルメールからのラブレター展」
 これは、今年のクリスマスにBunkamuraの改装オープンを飾る予定になっている。
 フェルメールの絵は3点。
<手紙を書く女と召使い>
<手紙を書く女>

<手紙を読む青衣の女>は、修復後世界初公開。
 京都市美術館では、行列のための部屋をひとつ館内に設けていた。
 京都の後、仙台にまわって、そのあとBunkamuraなので、行列を避けたいのであれば、仙台が狙い目かも。
 神戸大丸で「昭和・メモリアル 与勇輝展」

 母親の買い物につきあっただけとも言えるのだけれど、ポスターのこの子の顔が、おとなびた愁いを帯びていて、心に引っかかった。
 奈良にも行った。
 寧楽美術館で茶道具を観て、依水園のお食事処でお昼にしたのだけれど、さすがは奈良で、英一蝶の掛け軸がさりげなくかかっていた。

 奈良国立博物館の特別展では、
「天竺へ 三蔵法師3万キロの旅」
と題して、藤田美術館所蔵の国宝<玄奘三蔵絵>全12巻と、奈良朝写経の名品、国宝<大般若経(魚養経)>387巻が公開されている。

 玄奘は、崑崙山脈の北側をまわり、パキスタンアフガニスタンを経由してインドに入っている。インドで玄奘を迎えた僧侶は、感激のあまり落涙したという。
 そうした菩提心、情報への飢え、知的欲求の高い志が、国家を越えて、人を結びつけていた時代だった。
 玄奘が唐へ持ち帰った経典が、日本へ渡来するにも、長い年月はかからなかった。驚くことに、ほとんど一年を待たずに、日本にももたらされたそうだ。
 この絵巻の第一巻は、天竺行きをを決意した玄奘の見る、須弥山に登る夢から始まる。
 夢を現実に。昔も今も、最初の一歩は、そこからしか始まらない。
 大阪駅は、ことしの5月に新しくなったそうで、見違えるようにきれいになっていた。

 関西に住んでいるころは、大阪はごみごみしていて、東京はすっきりしていると、思い込んでいたものだし、もしかしたら、現にそうだったのかも知れないけれど、関東に住んでみると、新宿駅周辺のごみごみ感は、ほんとにいやになる。
 ああいう感じを、まぁしかたないか、と思うだけでなく、都会的だと勘違いしているんじゃないかと思うと、ちょっと侮蔑したくなる。東京都庁の最寄りの駅があの感じなのは、かなりがっかりする。
 この間に読んだ本。

人質の朗読会

人質の朗読会

笛吹川 (講談社文芸文庫)

笛吹川 (講談社文芸文庫)

 両方面白かったけれど、お薦めは『笛吹川』。