「グッド・ウィル・ハンティング」

knockeye2017-07-15

 TOHOシネマズでは、午前十時の映画祭つって、過去の名作を結構格安で上映している。いま、「グッド・ウィル・ハンティング」がかかってる。「マンチェスター・バイ・ザ・シー」の余韻で観に行った。
 「マンチェスター・バイ・ザ・シー」では製作だったマット・デイモンと、先ごろ亡くなったロビン・ウイリアムスが主演。ベン・アフレックと「マンチェスター・バイ・ザ・シー」でオスカーを獲得したケイシー・アフレックの兄弟も、マット・デイモンの悪友役で出ている。
 監督はガス・ヴァン・サントだが、脚本のオリジナルは、ハーヴァードの学生だったマット・デイモンが書いて、親友のベン・アフレックに見せたものだった。クレジットには、「written by」マット・デイモンベン・アフレックとあった。
 ハーヴァード界隈の話だし、マット・デイモンの実体験が映り込んでる部分もあるんだろうと想像してみた。勝手な想像にすぎないけど、清掃のバイトを終えて、朝早い電車で帰る描写がリアルだった。
 シナリオは完成度が高い、と同時にみずみずしい。当時、学生だったマット・デイモンの自問自答のような一面もあると思えた。
 「奇跡がくれた数式」という映画にもなった、ラマヌジャンの実話にインスパイアされたかもしれない、ある意味ではおとぎ話だが、いずれにせよ、船越英一郎くらいの歳になると思いつけないストーリーだと思う。しかし、恢復、再生、といったテーマ、それと、土地の記憶が背景にあるという意味では、「マンチェスター・バイ・ザ・シー」と確かに似ている。
 ボストン・レッド・ソックスの試合も挿入される。「southie」と呼ばれるボストンの南部エリアは、独特の雰囲気をまとっているんだろうと思う。
 午前十時にしてはけっこうな入りで、中にはアメリカ人と思しき人の姿もあった。