『山下達郎シアターライブ』『souvenir the movie Mariya Takeuchi theater live』2週間限定再上映

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souvenir the movie Mariya Takeuchi theater live

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 桜木町の横浜ブルク13っていう映画館で山下達郎のシアターライブを観てきた。
 山下達郎というひとは、音楽オタクだと思うんです。それで、いま、映画館の音響環境がすごくよくなってるって気が付いたんですね。で、気が付くと、やらずにいられないんだと思う。
 1984年から2012年までの、各地のライブ映像を集めて編集している。二週間限定の再上映でオリジナルの公開時期は2012年。ちなみに、去年公開された竹内まりやの『souvenir the movie』もおなじく再上映中。これは去年観ました。

 音楽の映画はけっこう観る方。『ボヘミアンラプソディー』『アリー/スター誕生』『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』なんかのフィクションもそうだけど、今回のようなライブを撮ったものもよく観る。

 今回の山下達郎のパフォーマンスだと、私の頭の中のアーカイヴの中から、自然に連想されてくるのは、『サイドマン』。

とか『ラスト・ワルツ』。は、竹内まりやザ・バンドのファンで、ロビー・ロバートソンと親交があるからだが、『ラスト・ワルツ』にもマディ・ウォーターズが出てた。

 マディ・ウォーターズとかハウリン・ウルフにくらべると(って、このへんで突っ込んでもらっていいところ}、専門的なことはわからないけど、山下達郎はポップで軽く感じる。
 どちらかというと、ブラック・コンテンポラリーとかフュージョンといった、ジャズやブルースから展開していった音楽の、日本オリジナルなのかもしれない。
 なんか、最近、竹内まりやの『プラスティック・ラブ』が、突然、世界で人気になっているというニュースを目にする。ネットニュースってちょっと斜に構えて見ざるえないから、半信半疑なところもあるし、それに、もし本当として「で?」っていうところもあるんだが、ともかく、この山下達郎のシアターライブでも、竹内まりやの『souvenir the movie』でも「プラスティック・ラブ」がセットリストに入っていた。

 でも、わたしは、『souvenir the movie』でいちばんひきこまれたのは「カムフラージュ」だったと思う。
 
 80年代、突発的に日本の音楽が世界的に注目されたことがあった。でも、それはカナダのザ・バンドスウェーデンのアバやオーストラリアのメン・アット・ワーク・みたいなことなんである。ビートルズが世界を席巻したこととは意味が違う。
 ビートルズ世界の音楽をすべて拭い去った。そのあとのシステムからビートルズにさかのぼることはできない。ビートルズ自身が、たった8年でビートルズを去ったというのに、まだ「ビートルズのように」世界を席巻する幻想を抱くわけにはいかない。
 60年代の若者が世界規模で連帯できたのは、戦争の反動だったについて、いまさら誰かが反論するだろうか。結局、次のビートルズは生まれなかったし、これからも生まれない。世界があの時代のようにひとつになっていない。そのかわり、いまは、ばらばらの個人がネットでつながっている。それが悪いとは思わない。むしろ、いいんじゃないだろうか。
 そういう背景で、とつぜん、30年前の竹内まりやの曲が海を越えて流行ったりする。これは、広い意味ではロングテール効果というべきかもしれない。まるで、旅の途中に立ち寄った町のように、良いものに突然出会う。遠い伝説や神格化ではなく、「いいね」がほしい、そんな時代。