政治家の暗殺について

 金丸信が撃たれた映像は見たことがあるが、至近距離から撃ったのに一発も当たらなかった。あの頃は右翼も平和ボケしてたんだろう。手製じゃなくて既製の拳銃だったが。
 政治家の暗殺についてはよほど後にならないと真相がわからなかったりする。今回の犯人も意味不明なことを言っているらしいが、ほんとうに意味不明なのかもしれないが、意味不明でないと困る人たちがいるからかもしれない。
 原敬の暗殺について、最近本で読んだが、大本教出口王仁三郎が事前に知っていたそうだ。原敬暗殺の2時間前に、信者の前で公言している。大本教ではこれを出口の超能力だと喧伝しているのだが、信じるか信じないかはあなた次第です。
 当てずっぽうならそれだけのことだが、大本教は当時の陸軍と密接な関係があり、柳条湖事件の首謀者のひとり、三谷清少佐は大本教の信者だった。出口は、1931年9月8日に「これから10日後に大きな事件が起き、それが世界的に発展する」と語った。柳条湖事件は1931年9月18日である。これも大本教に言わせれば予言ということになるらしい。
 日本の軍政化のターニングポイントとも言える原敬の暗殺に、大本教なんていう団体が関わっていたと、いったい誰が知ってただろうか。
 「安倍晋三元首相が街頭演説中の奈良市で銃撃され死亡した事件で、現場で逮捕された山上徹也容疑者(41)が「特定の宗教団体に恨む気持ちがあった。安倍元首相が(その団体に)近いので狙った」という趣旨の供述をしていることが捜査関係者への取材でわかった。」(朝日新聞)だそうだが、なぜその宗教団体の名前を出さないのかよくわからない。
 いずれにせよ真相は、永くわからないものだろう。