小林信彦の映画評

今週の週刊文春小林信彦が「ヤッターマン」を、あの書き方は、まぁ少し色をつけて「激賞」といってもよい誉め方をしていた。
三池崇史監督はテレビアニメ版をリスペクトして、オリジナルの設定を変えないようにした。これが成功のもとである。有名なアニメを土台にして<作家性>を見せようとする卑しさとは正反対のやり方だ。
(略)
深田恭子福田沙紀岡本杏理の三人の女性がすばらしい。」
今まで何度も書いているように、小林信彦が「いい」といったものは無条件で観にいくことにしている。
そういえば、いつぞやの週刊SPA!の坪内祐三福田和也の対談でも、「小林信彦の映画評がいい」というのが話題になっていた。
TOHOシネマのマイルがたまって一回分ただで見れるので、「スラムドッグ$ミリオネア」を観るつもりにしていたのだけれどどうしようか。
どうもアカデミー賞を獲ってから時間がたちすぎたせいか、観る前からもう食傷気味の感もある。ちょっとだけ気にかかっているのは、「おくりびと」のアカデミー外国語映画賞獲得が話題になったけれど、この「スラムドッグ$ミリオネア」だって「外国語」じゃないにしても、「外国映画」じゃないの。何か変だったなぁ、去年のアカデミー賞。作品の質だけで言えばダントツに「チェンジリング」で決まりだったと思うのだけれど、あんなものなんだろうか。
先週ひょんなことから見逃した木村祐一の「ニセ札」は、服部宏がなかなか好意的に評していた。今村昌平ならもっと毒があったろうということだったが、長編デビュー作でいきなり今村昌平と較べられるのは光栄と思っていいはず。
この金曜日は突然変異的に寒くなるそうなので気をつけなくては。せっかくの休みなのだけれど。