「サンドラの週末」「内村さまぁ〜ず THE MOVIE ーエンジェルー」

knockeye2015-09-12

 見逃していた「サンドラの週末」がアミュー厚木の映画.comシネマでやってたので。それからもう一本、ららぽーと横浜で「内村さまぁ〜ず THE MOVIE エンジェル」。
 「サンドラの週末」は、公開からもうだいぶたってるから、よく知られてると思うんだけど、マリオン・コティヤールの演じる「サンドラ」という女性が、鬱病で仕事を休んでたんですって。その病気が治って復職しようとしたら、「あなたがいなくてもやってけるってわかっちゃったから」つって、もう来なくていいよみたいなことで、なんだかんだあって、「じゃあ、職場の同僚がボーナスを諦めるってったら、復職させたげる」って、その投票が行われる月曜日を前に、同僚の家を訪ねて説得してまわるって映画なのです。
 だけどこれ、まず法的にどうなの?って、フランスの法律よく知らないけど、実際は、法廷に持ち込むべき案件だと思います。これ書きながら思い出すんだけど、昔、「一杯のかけそば」っていう童話が大ブームになったことがある、若い人は知らないだろうけど。それでいきおいあまってか、外国人にも知らせようってテレビで企画やったら、アジア人には受けたんだけど、そのとき、西洋人(どこの国の人か忘れた)が「地域社会の問題だと思う」つってシラけてた。
 だから、この「サンドラの週末」は、童話だし、設定は、シチュエーション・コメディだと思う。せっかくこんなおいしい設定見つけたのに、なんでもっと笑いを放り込まなかったかなぁって、そこが残念だ。
 まず、サンドラのキャラがおいしい。鬱病治りたてほやほやなので、なんかあると、うっ、とか倒れちゃう。友近とかだったら、あそこだけで、けっこう持ってくと思う。あれをいいところで挟み込んで、たたみかけられると思う。
 それから、訪ねて行く同僚のキャラが、イマイチ粒立ってない。8人とか訪ねるんだけど、ここは、日本の名だたるコメディアン配してたら、そりゃ、やってくれると思いますよ。カンニング竹山のキレ芸とか、劇団ひとりの泣きとかさ。グラビア系もひとりはほしい。
 設定がコメディなのに、作り手にその自覚がないのが歯がゆかった。
 「内村さまぁ〜ず THE MOVIE エンジェル」は、そもそも、内村さまぁ〜ずがテレビですらないのに、「映画化」って、ていう出オチ感にやられた。出来はどうでもいいや、観に行こう、って感じ。「キス我慢選手権」が映画になってるけど、それはちょっと、と思ったのは、テレビってメディアが映画に劣るわけではないんだし、テレビでトップランナーな人たちがやるには、ちょっと安易かなという。観てないから、面白かったかもしれないし、たぶん面白いんだろうけど。
 出来映えは、まあ、こんなもんでしょう。期待を上回りもしないかわりには、裏切られもしない。観に行ってもいいじゃん。観客席も混みすぎず。
 ただ、最初のほうで、笑いかぶせるのはやめて欲しかった。笑いたきゃ勝手に笑うから。カラオケのガイドメロディみたいのダサくない?。それから、NG集はもっと欲しい。そこが一番笑えるから。