『ザ・バンド ザ・ラストワルツ』

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 ザ・バンドの解散コンサートをマーティン・スコセッシが撮った『ザ・バンド ザ・ラスト・ワルツ』40周年記念リマスター版を観た。
 この映画はDVDも出ている。それについて、糸井重里が「ほぼ日」で、沼澤尚てふドラマーと6回シリーズで語り尽くしているので、そちらを一読なされるとよい。

 ザ・バンドは、ボブ・ディランが、アコースティックギターエレキギターに持ち替えて、いく先々で大ブーイングを浴びながら敢行したライブツアーに帯同したバンド。ていうか、その時から「ザ・バンド」と名乗った。この映画でも最後にボブ・ディランが出てきて、「forever young」と「baby,let me follow you down」を歌う。が、このボブ・ディランの出演は、コンサート開始15分前までどうなるか分からなかったそうだ。というのは、この映画の公開時期と、ボブ・ディランが出演する別の映画の公開時期が重なったために、契約面での制約があったらしい。

ラスト・ワルツ (2枚組特別編) [DVD]

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  • 発売日: 2017/04/26
  • メディア: DVD

 でも、結局、予定になかった曲まで、ノリでやっちゃったみたいで、その辺の「え?」みたいな感じは画面からも伝わる。糸井重里が見ているDVDには、マーティン・スコセッシが副音声で解説しているらしく、その撮影秘話がなかなか面白いそうだ。マーティン・スコセッシは、ザ・ローリング・ストーンズの『シャイン・アライト』も撮影しているが、あのときも、ミック・ジャガーがコンサートの寸前までセットリストを決めなくて、なかなかやきもきしたみたい。マーティン・スコセッシがセットリストを受け取るところも撮影されてたけど、演出かな?。

 ザ・バンドは、玄人好みするバンドらしく、竹内まりやも彼らの大ファンであることを公言している。まだデビューする前に、ロビー・ロバートソンに直撃インタビューをしたことがあるそうだ。それこそ、この「ラストワルツ」のキャンペーンで来日していたときだったそう。それから手紙のやり取りもするようになり、ロビー・ロバートソンの誕生日に花を贈ったりすると、ファックスで(この元記事が2001年なんで、今はどうなのかな?)、「どうもありがとう」とか返事が届くそうだ。

 ロビー・ロバートソンは、この後、『レイジング・ブル』の音楽監督を務め、それからはマーティン・スコセッシ監督作品の音楽にたびたび関わっているそうだ。

 たぶん『レイジング・ブル』のとき、キャンペーンで来日したんだと思う。ロビー・ロバートソンが映画館で曲を披露するのを坪内祐三が見たと言っている。で、その舞台に、デビューしたばかりの竹内まりやがいたそうだ。なぜなんだろうと思ったみたいだけど、上記のような事情でその時にはもう親しかったんだろう。

 ところで、2018年11月23日から『souvenir the movie ~Mariya Takeuchi Theater Live~』
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と、『エリック・クラプトン~12小節の人生~』
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が、上映されます。楽しみにしてます。