川口ゆりってフリーのアナウンサーが
「ご事情あるなら本当にごめんなさいなんだけど、夏 場の男性の匂いや不摂生してる方特有の体臭が苦手 すぎる。」
などとXにポストして炎上して所属事務所との契約を解除された。
ところが、吉田豪がこのニュースを取り上げたYouTubeで「男は臭い」と、話題にしていたフリーアナウンサーでさえそこまでは言ってないのに、発言して炎上した気配。SNSをしないので、しかと炎上したかどうかは詳らかにしないが、炎上しようがしまいが、藪蛇というか、とにかくバカなことを言ったものだ。
いうまでもなく、この世のほとんどのものに匂いがあり、それを臭いと感じるか、心地よいと感じるかは、まったく個人の主観と環境による。
例えば、私は納豆の匂いに食欲をそそられるだけだが、誰かにとっては臭いのだろう。肉食がまだ普及しなかった明治の小説など読むと、客が牛鍋を始めると、その家のお上さんが家じゅうの障子を開けて団扇でパタパタしてまわるなんて描写がある。四つ足の肉の匂いなど臭くてたまらないってわけ。おそらく今の日本人はほとんど共感しないと思うのだ。
また、幼い頃から祖父母と同居している人は、加齢臭を不快に思わないという報告もあった。
「男が臭い」の「男」の部分に「韓国人」とか「ユダヤ人」とかの言葉が入っていたら、これがどれくらいの酷い差別かわかるはずだ。そして、過去には現にそういう発言は罷り通ってたのである。なんでこれが差別発言でないと思えるのかむしろ不思議だ。
自分の主観が正義で、その他は誤りだと信じて疑わない人間が、ジャーナリズムの職場に居られないのは当然だ。そういうジャーナリストは、半世紀前ならナチスの尻馬に乗って「ユダヤ人は臭い」と言って疑わなかったろう。自分の主観がどういう環境から生まれてきたのか一歩下がって考えてみることができない。そりゃ契約解除はフツーだろう。
コメディアンでももうちょっと言動に慎重だろう。なんか、コメディアンよりジャーナリストや政治家の方が処分が軽い気がする。